• ホームHome
  • 法学部
  • 石井貴博弁護士による講演が行われました

石井貴博弁護士による講演が行われました

 令和4(2022)年7月6日(水)、法学部授業「法学基礎」の一環として、石井貴博弁護士(広島弁護士会)による講演会「成年になった皆さんへの法律案内」が開催されました。
 講演では、まず、近代法の考え方の背景に触れ、社会契約説とその影響、そして人権というものは未だ歴史が浅く不断の努力なしには維持できないということについて、アメリカ建国の時代まで遡って丁寧に説明されました。そのうえで、対等な人間間の自由な意思によって契約されるという民法の原則が、そもそも対等な取引とはいえない消費者契約においては修正されることを、マルチ商法などへの注意喚起も交えて解説されました。
 最後に、若いころ、自身が聴講した大学の講義で取り上げられた刑法の解釈に衝撃を受けたことを紹介し、そこから学んだことは、法学では自分の立場を説明するプロセスが重要であり、そのためには基礎をしっかりと学ぶことが大切だということだ、と強調して講演を締めくくられました。

 学生からは、「『未成年者取消権は人権なのか』『刑法は誰を律しているのか』といった問いに大変興味が湧いた。」「『基礎をしっかりすれば一生使える思考力を養える』という言葉が記憶に残った。」「苦労しながら勉強を重ね、弁護士にまでなった石井先生の行動力に圧倒され、私も頑張ろうと思えた。」といった感想が上がっていました。

 


up