マネジメントプログラムにおける教育研究指導

ゼミ(演習)

博士課程前期の教育は、コースワークと呼ばれる講義科目と、ゼミ(演習)によって構成される。一般のビジネススクールでは、ケーススタディなどのコースワークを主とする教育が行われているが、マネジメントプログラムでは、ゼミによる研究指導を通じた修士論文や課題研究の作成を重視している。学生にとっては、これらの作成は知的かつ体力的に消耗する作業であるが、それを成し遂げた満足感は何物にも代え難いものである。

ゼミの正式な科目名は「特別研究」であり、主指導教員による特別研究を2年間で4単位修得する必要がある。(共通科目や他プログラム科目を含めて)コースワークによる26単位と合わせて30単位以上を修得し、かつ、修士論文や課題研究が審査に合格すれば、「修士(マネジメント)」の学位が授与される。

主指導教員と副指導教員による共同指導体制

学生は、その研究テーマに応じて、主指導教員の他に2名の副指導教員から も研究指導を受けている。日頃は主指導教員のゼミに出席しつつ、1年次修了時に提出するファーストイヤーレポート、修了半年前の時期に公開で行われる中間報告会など、折々のタイミングや必要に応じて副指導教員の助言を受けることができる。また、主指導教員と副指導教員が共同でゼミを実施する場合もある。マネジメントプログラムでは、このような体制によって、特定の領域あるいは教員に偏ることなく多角的な視点から研究指導を行っている。

修士論文と課題研究

修士論文については、何らかの意味での独創性(オリジナリティ)が要求される。研究論文とは、次のようなプロセスで書き上げられる。まず、これまで多くの研究者によって明らかにされてきた先行研究を精読・精査・分析する。それらを基礎にしながら新たな調査や考察を行い、その結果と先行研究とを照合し新しい事実・真理を発見する。最後に、自分独自の主張として文章にあらわす。

さらに、社会科学においては、個別具体的な事例について丹念に調査し、詳細に検討した研究の積み重ねも、学問の進化に貢献してきた歴史がある。マネジメントプログラムでは、このような修士論文の枠には必ずしも収まりきれない、実践的なテーマに関する研究を課題研究(Project Research)とよぶ。


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