東南大学外国語学院(南京)との学術交流会を開催(2018年11月12日)
平成30年(2018年)11月12日、マネジメント専攻は、国際交流協定締結校である東南大学(英語名:Southeast University)外国語学院において学術交流会を開催しました。東南大学は、中国四大古都の一つである江蘇省南京市にある1902年に創立された国立大学で、中国教育部直属の国家重点大学となっています。
今回の交流会は、広島大学側からマネジメント専攻の盧教授、陳准教授と博士課程後期生4名の計6名、東南大学側からは劉教授をはじめとする外国語学院日本語学科担当教員、院生、学部生の計約80名が参加して、2時間にわたり開催されました。
マネジメント専攻の国際交流協定校との学術交流会は今回で10回目を迎え、東南大学における交流会も4回目となりました。前回2015年に開催した東南大学との学術交流会の後、約3年間においては、東南大学からマネジメント専攻へ留学生を迎え、広島大学からはマネジメント所属教員が東南大学で特別講義を行うなど、相互の交流が着実に深まっている良好な関係の中で、今回訪中したマネジメント専攻参加者は温かい歓迎を受けました。
交流会では、はじめにマネジメント専攻の盧教授が、これまでの相互交流を振り返り、交流の意義を説明されました。盧教授はその後、会の進行も担当されましたが、先生のユーモアと教養に溢れる語り口のお陰で、一同和やかな雰囲気となり、真剣な中にも笑顔の絶えない交流会となりました。
マネジメント生4名は、それぞれ20分間準備してきたプレゼンテーション・スライドを用いながら、自らの研究の概要について発表しました。発表テーマは、「宗教法人会計の歴史的考察」、「日本における外国人労働者を取り巻く税制」、「二宮金次郎の『負薪読書』像と朱買臣説話」、「日中親族語彙の社会化について」と、マネジメント専攻らしい様々な分野にわたっていましたが、東南大学の学生の皆さんはどの発表にも興味をもって聞き入っていました。広島大学側参加者が驚いたのは、発表後の質疑応答で東南大学の学生が非常に正確な日本語を使いこなしており、その質問内容も的確であったことで、改めて東南大学の教育レベル及び学生の能力の高さを実感しました。
東南大学からは日本語学科の学生6名がそれぞれ自らの研究について発表がありました。発表されたテーマは、中国における独身の日「11.11(ダブルイレブン)」が経済活動に与える影響、自転車シェアを中心とした「中国のシェアリングエコノミー」の現状、中国における「日本のテレビドラマ」の起伏について、中国の新しい物流「ニューリテール戦略の中核的な店舗」の拡大傾向、世界の「ゴミ処理の有料化に伴うゴミ減量」からみた環境政策、「一人経済モデル」をとおした独身者の時代への対応、といった多様な分野について学術的に研究が進められていることに感銘を受けるとともに、正確な日本語での発表はもちろんのこと、その研究内容は非常に興味深いものでした。
今回の交流会を振り返って、マネジメント専攻による訪中が、両大学間の学術交流の今後の深化・拡充に資するものであったと感じるとともに、学術交流にとどまらず日中両国の国家間の交流がより良く進行することを願っています。
最後になりましたが、我々院生にこのような貴重な経験の機会を与えていただいた方々に、また、本交流会に携わっていただいた全ての関係者の方々に、心から御礼申し上げます。
(記録担当 D1 北野富士和)