<ドクターへの道>菅生 一郎

菅生 一郎

組織・経営分野
村松ゼミ
博士課程後期2015年度入学

博士課程に入学した動機

私は、大学時代から、マーケティングという学問が大好きでした。その後、20年以上経ちましたが、大手企業でマーケティング職を経験したり、神戸大学のMBAで学んだりと、常に興味を持ち続けてきています。

修士課程では、「中小企業のブランド構築」について研究しました。私自身、中小企業経営をしていて、ブランド構築の必要性を痛感していたからです。

博士課程に入学したのは、そうした自分の興味と専門性をより深めたいと考えたためです。20年間、実務で抱いてきた問題意識を、学問的見地から研究したいと思っています。

マネジメント専攻を選択した動機

私の専攻は、マーケティングです。そのため、マーケティングの村松潤一教授がおられるマネジメント専攻を選択しました。村松先生が取り組んでおられる「サービス・ドミナント・ロジック」に興味を持っていたこともあります。

また、広島大学は、自宅から近いことも選択した動機の一つです。私は、仕事と並行して研究するため、時間的制約は非常に厳しいものがあります。通学時間が短いと言うことは、その分、研究に時間を割けるため、研究進捗的に助かります。

社会人大学院なので、社会人を受け入れてくれる機関であることも重視しました。大学院によっては、社会人の大学院生を排斥する風潮が強いところもあるため、その点は安心して選択できました。

マネジメント専攻で学ぶ魅力

自分のスケジュールに合わせてお時間をいただき、指導教授と一対一で、研究テーマについて議論できるのはすばらしいと思います。社会で実務を積みながら、アカデミックでの最新の研究成果に触れることができるよう配慮されている点で、全国的にも例がない機関だと思います。

一方で、博士論文の審査を受けるために、全国レベル以上の学会における発表、査読付き論文の執筆など高いハードルが課せられます。このハードルをクリアすることで研究者としての実績を積むことが出来ると同時に、一人前の研究者へと成長させようとするシステムは秀逸です。実際、多数の研究者を輩出していることからも、その効果は明らかです。

つまり、社会人は、時間的制約に配慮された研究環境を与えられつつ、一般の大学院と同等か、それ以上の高いハードルを越えなければ博士号を取れません。単なる社会人向けの教養機関の位置づけではない、本格的な高等教育機関であることも魅力です。

出願するに当たっての懸念

修士課程は、MBAであり、アカデミック・スクールではなかったため、研究者としての素養が足りないと考えていました。そのため、出願するに当たって、博士課程ににはスキル不足ではないかと懸念していました。

また、英語力に不安があったため、英文読解を中心にトレーニングを続けていました。これは、試験で問われる訳ではないのですが、研究活動に英語が不可欠だと考えていたためです。これは、入学後、英語文献の読み込みにとても役立っています。


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