河本 雅志 [税理士]
平成20年度博士課程後期修了、星野ゼミ
マネジメント専攻で真に学ぶべきこと
私は,修士課程から博士課程を通じ8年間マネジメント専攻に在籍し,幅広い勉強をさせて頂きました。現在,廿日市市において税理士事務所を営んでおります が,振り返るに,この期間で勉強し経験したことは,公私に渡り,現在の充実した生活に繋がっていると確信します。中でも,調べること・考えること・議論す ることを怖がらず楽しむという姿勢,精神面・肉体面・時間面において自己をコントロールする術の習得は,その習得過程における失敗も含め,自信を持って 「財産」と呼べるものになっています。
マネジメント専攻は,就業しながらの就学となりますので,精神的,肉体的,時間的にかなりハードとなります。また,コミュニケーション面では優しい指導教 授も,指導面では修士課程・博士課程に応じた厳しさを当然に持ち合わされています。マネジメント専攻では,端的な知識でなく,こうした制限や厳しさの中 で,如何に自己を奮い立たせ,ポジティブな思考を具現化させていくのかというスキル的なものが必要とされます。これは,一般の社会人にも必要とされるもの でしょうが,より厳しく,より楽しく,そのことを認識し経験できる,それがマネジメント専攻ではないでしょうか。
マネジメント専攻に関心をもたれ入学を検討されている方や,現在在学し修了を目指せれいる方には,この厳しくも楽しい環境をおもいっきり楽しむ気持ちで, 考え,取り組んでいって頂きたく思います。
藤澤 康夫 [システムエンジニア]
平成23年度博士課程前期期修了、原口ゼミ
新しい自分を見つける場所
IT 業界で多くの人の離職を目の当たりにしました。なぜ皆やめていくのか・・・離職を減らすことはできないのか?その疑問が常に頭をよぎっていました。そんな 中、マネジメント専攻の存在を知り、「研究をすることで疑問を解決でき、その成果を企業に還元できるのではないか」と考えました。こうして大学院への入学 を決意しました。
大学院に入り、私はすぐに壁にぶつかりました。従来の受験勉強をこなし要領を得ていた私は、その延長線で研究もこなせると考えていました。しかし、そのよ うな上辺だけのやり方は一切通用しなかったのです。一流の先生方にすべて見透かされていました。「こう来たらこう」という方程式で勉強も仕事もこなしてい た自分には大きなショックでした。根本原因を無視して解決策さえ見つけるというやり方に限界を感じました。
それからの大学院での2 年間は、今までの教育により失われてしまった思考力や創造力を取り戻す期間となりました。マネジメント専攻では、社会人が多く、様々な業種・年齢の方がい らっしゃいます。このような場は他にはありません。教科書的な知識はいつでも身に付けることができます。しかし彼らとの議論や論文を書くことにより、問題 の見つけ方や物の考え方などのコンセプチュアル・スキルが身に付いたと思っています。ここでの2年間は今の私の根幹を形成しています。ぜひマネジメント専 攻にお越しいただき、今以上の自分を見つけてください。
大藪 亮 [大学教員]
平成24年度博士課程後期修了、村松ゼミ
マネジメント専攻の扉は,誰にでも開いている
広島大学マネジメント専攻での刺激的な生活については,他の方が述べられると思いますので,ここでは,私が「なぜマネジメント専攻を受験しようと考えたの か」という点について書きたいと思います。
私の受験理由は,非常に単純なものでした。それは,マーケティングをもっと深く学びたいと考えたからです。このような動機は不純なものかもしれません。な ぜなら,入学してこられる方の多くは,現場の第一線で活躍され,実務上の問題意識を持ち,それを理論的に解決することを目的とされているからです。現在, 私は大学教員として研究と教育に従事していますが,前職は高等学校の教員であり,研究分野をマーケティングとしつつも実務との繋がりがあったわけではあり ませんでした。しかし,村松教授のもと大学院からマーケティングを本格的に学びはじめ,博士論文を完成することができました。
マネジメント専攻の扉は,誰にでも開いています。もし,社会人経験が無かったり,私と同じように実務と関心分野との関係が無いことが理由で,受験を迷って いる方がいれば,是非受験することをお勧めします。マネジメント専攻での日々は,びっくりするほどハードですが,その反面,最先端の理論に触れることがで きる授業,研究仲間との非常にエキサイティングな議論が皆さんを待っています。想像もできないような充実した生活が始まるはずです。少しでもマネジメント 専攻に興味がある方は,是非チャレンジしてください。
北谷 真美 [助産師]
平成25年度博士課程前期修了、相馬ゼミ
職業人として、人として成長できる場
私は助産師として病院に勤務しており、入職4年目に入学しました。看護系の大学院であれば他にたくさんありますし、職場でマネジメントする立場でもありま せん。当時の私は、医療従事者としか関わることのない閉鎖的な環境と、そこで「常識」とされている価値観に違和感を抱いていました。
そこで、多様な背景を持つ院生と学べる環境に魅力を感じ、マネジメント専攻を学びの場に選びました。実際に、院生は大学新卒から第一線で活躍されている 方、大企業のトップを経験され、引退後さらに学びの場を求めて来られた方・・・年齢、職業、国籍も多岐に渡りました。それにもかかわらず、院生として同じ 立場で、本音で議論を交わせる環境がそこにはありました。また、先生方からは、研究指導はもちろんのこと、世の中で起こっていることを多面的に、深く丁寧 に洞察することの大切さ、研究や仕事への真摯な姿勢を教わりました。
ここで学んだことで、当初抱いていた違和感に対しても、自分なりの答えと付き合い方を見つけ、私自身の仕事に対する姿勢も大きく変わりました。職業人とし て、一人の人間として成長させて頂いたと感じています。そして、仕事面でも新たなステージに進むことが決まりました。働きながらの院生生活は非常にハード でしたが、言葉では表しきれないほどの学びと人生の財産を得ることができました。迷っておられる方は、チャレンジすることをお勧めします。
渡邉 慶太 [専門学校教員]
平成23年度博士課程前期修了、椿ゼミ
人と知の出会いが、私を変える
私は情報系専門学校の教員として勤めています。入学前は、業務に対して経験という根拠のない“カン”を頼りにし「なぜ」という疑問に対して憶測でしか答え が出せないことがありました。これでは根本的解決にならない。そんな思いからマネジメント専攻が掲げる「理論と実践の融合」 に魅かれ入学を決意しました。
私は、椿教授主査のもとで知識を培い、論文執筆することが出来ましたが、この大学院は主査の先生他、多くの先生からも研究指導を受けることができます。先 生方の専門領域は多岐に渡っており、IT分野、高等教育、組織、統計等、研究遂行のために多くのアドバイスを頂きました。さらに院生は、年齢、職業、国籍 など様々で、講義や院生室では多面的な視点で意見を出し合うことも多々あり、課題解決の糸口を見つけることが出来ました。
顕在化している疑問点を解決したいなら、自分自身で調べ勉強すれば良いのでしょう。しかし重要なのは“知らないことに気づいていない”ことに気づけるかど うかだと思います。ここにはその環境が整っており、私自身入学前と修了後では、こんなにも捉え方が違うものかと自分でも驚いています。
そして修了した今も、関係して下さった方々と交流があり、そこでは新しい気付きという出会いがあります。このような人脈と大学院で培った知識は、今後の私 にも良い刺激をもたらしてくれるだろうと確信しております。
伊藤 豊隆 [地方公務員]
平成24年度博士課程前期修了、戸田ゼミ
ブラッシュアップして学びの昇華を
地方自治体を巡る環境は、著しく変化し、私が勤務していた高知県内の自治体も1999 年の地方分権一括法の制定、市町村合併、少子高齢化、過疎の進行など次々に翻弄され、当時の私は、自治体職員として手探りで悩みながら過疎問題に立ち向か うという状況でした。
そんな時、マネジメント専攻の存在を知り、理念に共感し受験の末に入学を果し、1 年間は在職しながら、週末片道300km の距離を自家用車で通学しました。2 年目は、修士論文執筆、授業等を優先のため悩み抜いた末、止む無く退職し学びました。ゼミでの学び、授業や同級生との白熱した論議は、新たな知的好奇心を 呼び覚まし、培った実践と理論の融合に引き込まれ、学ぶ愉しさを再認識し、何物にも代えがたい価値を得ました。
修了後は、中国山地にある都道府県の研究機関に籍を置き、過疎地域の課題解決のサポートや過疎問題に関係するテーマの研究などをしており、やがて成果を生 かし高知に帰り、過疎問題と立ち向かいたいと考えています。マネジメント専攻のミッションの素晴らしさを理解され、一人でも多くの方が後に続くことを願っ ています。