松嶋 健(まつしま たけし)

担当授業科目名

比較文化論、コミュニケーション原論

概要

2015年10月に着任しました。私の専門は文化人類学です。人類学は専門家である前に素人としての感性を大切にする学問です。様々な場所で当り前に行われていることに対し素人は驚いて、どうしてこんな風になっているのだろう、なぜこんなことをするのだろうという問いを発するでしょう。この最初の驚きと問いを手放さず理論的、実践的に鍛え上げていくこと、人類学をするというのはこうした過程です。

その際、身体が鍵となります。自ら動き、感じ、変容しうる、似ているようで各々異なる身体として存在していることこそが、様々なものに囲まれながら生きている私たちの知のベースとなっています。フィールドでの身体を通した経験を、他者のそれと交錯させながら普遍的なものに彫琢していく過程こそ人類学的研究と呼ばれるものであり、皆さんにもその醍醐味を味わってもらいたい。

私の最近の研究テーマはイタリアにおける精神医療実践についてですが、「心」の問題とされるものであっても、そこに他の人間や生き物たちを含む環境が関与していないなどということはありえません。そこからもう一度「自然」について考え直し、「社会」を人間だけで構成されるものではないものとして構想し直すこと、これが目下の私の関心であり研究の課題となっています。

研究分野

文化人類学、医療人類学、芸術人類学、民族精神医学、生態学的転回

研究活動

● 著書

 動物と出会う I―出会いの相互行為』ナカニシヤ出版、2015年。(共著)

『世界の手触り―フィールド哲学入門』ナカニシヤ出版、2015年。(共著)

『プシコ ナウティカ―イタリア精神医療の人類学』世界思想社、2014年。

『自然学―来るべき美学のために』ナカニシヤ出版、2014年。(共著)

『身体化の人類学―認知・記憶・言語・他者』世界思想社、2013年。(共著)

『医療環境を変える―「制度を使った精神療法」の実践と思想』京都大学学術出版会、2008年。(共著)

● 学術論文

 「〈agio〉のある環境―イタリアの精神医療における〈生態学的転回〉について」『こころと文化』第13巻、第1号、27-36頁、2014年。

「「社会」から「人間」へ―イタリアの精神医療改革が問うたもの」『精神医学史研究』第17巻、第1号、36-41頁、2013年。

「フランコ・バザーリアと「文化」―イタリアにおける脱制度化と民族精神医学」『こころと文化』第7巻、第1号、19-33頁、2008年

● その他の論文

 「俳優からパフォーマーへ―グロトフスキの〈否定の道〉」『身心変容技法研究』第4巻、58-65頁、2015年

● 受賞歴

 多文化間精神医学会奨励賞(2015年)

外部資金獲得実績

● 科学研究費取得実績

 

● その他外部資金習得実績

 

所属学会

日本文化人類学会、多文化間精神医学会

詳細情報


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