題名:超伝導量子ビットの現状
講師:仙場 浩一氏(NTT 物性科学基礎研究所)
日時:2006 年11 月8 日(水)17:00–18:00
場所:総合科学部 K205 号室(部屋が変更されました!)
講演要旨:
1個の原子や電子の状態へアクセスして量子計算機の必須要素である「量子ビット」を実現しようという試みが,現在,世界中の研究機関で進行中です.もしも1個ではなく百万個一億個といった多数で量子ビットが作れるならば,一つ一つの原子や電子の状態を制御して読み出すという極限的な過程を回避できます.一見困難に思えるこの要求は,巨視的な数の電子対がボース凝縮した超伝導状態を使えば,現在の微細加工技術で実現可能です.素子の寸法はマイクロメートル程度であり,原子サイズに比べるとはるかに大きく制御し易いスケールです.量子ビットの操作・回路間でのもつれ状態の制御・状態の読出しなどNTT 物性研究所で進行中の研究を中心に超伝導量子ビットの現状について解説します。
※共同セミナーの受講者は必ず出席すること。
※このセミナーは4 研究科共同セミナーの認定科目です。
世話人:田中晋平(内6551)