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広島大学ホームカミングデー企画「モーリー先生と考える広島と平和」を開催しました

令和71113日(木)に,東千田キャンパス慎思棟 SENDA LABにおいて,法学部主催のホームカミングデー企画「モーリー先生と考える広島と平和」を開催しました。

まずは,広島大学特別招聘教授 モーリー・ロバートソン氏により「モーリー流これからの広島,平和へのカギ」と題した基調講演を行っていただきました。

モーリー・ロバートソン 広島大学特別招聘教授

 

ここでは第二次大戦後から現在に至る世界情勢を,核兵器の存在を軸に説明されました。

米ソの超大国の核兵器保有を背景とした抑止力により大規模な戦争のない時代が続きましたが,ベトナム戦争ではアメリカが撤退,また,アフガン侵攻の失敗が原因となりソ連が崩壊するなど,超大国の軍事力による抑止が弱まりました。

その中で,重要な資源の需要・供給の関係性から世界的な経済の相互依存が進み各国間の利害関係が複雑になり,超大国や国連といった国際的な抑止力が働きにくくなり,核兵器保有・使用へのハードルが低くなっている危険性が述べられました。

吉中 信人法学部長

若木 憲子キャスター(TSSテレビ新広島)

 

これを受け,若木 憲子キャスター(テレビ新広島報道部)の司会のもと,広島大学法学部の永山 博之教授(国際政治学),湯川 勇人准教授(外交論)がそれぞれの専門分野から深堀りしたディスカッションを行いました。

さらに,法学部生,法学・政治学プログラムの大学院生を中心とした聴講者からは,高市首相とトランプ大統領の会談内容,中国の台湾に対する姿勢,日本の若者のポピュリズム傾向等について質問が出されましたが,いろいろなエピソードを交えつつわかりやすく説明がなされました。

ディスカッションの様子

ディスカッションの様子

 

最後に,これからの広島発の平和への訴えは,草の根,市井の人に向けていくべきであり,特に超大国の核保有による抑止の成功体験を知らない若者と戦争や被爆の惨状の理解を共有することで,中長期的な変革は可能でないかとの希望で纏められました。

最近の不穏な世界情勢や,主に米・中間での難しい関係性の中で日本のとるべき方向性等についてもっと議論を進めたいと感じるほど盛況のうちに閉会となり,戦後80年となる節目の年であり,広島市内に活動の拠点を移転してきた法学部等の学生にとっては非常に有意義な機会となりました。


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