研究所長挨拶

ご挨拶

原爆放射線医科学研究所は、放射線影響・医科学分野における我が国最大の大学附置研究所として、原爆医療を基盤に放射線影響の基礎研究から医療開発研究に関して、世界をリードする研究成果を挙げています。21世紀COEプログラム「放射線災害医療開発の先端的研究教育拠点」で推進した研究は、ゲノム障害科学を基盤とした新しい放射線障害の学術を切り開いてきました。また、本拠点の活動で得られた国際拠点としての基盤の上に、全国の研究者が結集する放射線影響・医科学研究学の全国共同利用・共同研究拠点としても機能しています。さらに、博士課程リーディングプログラムとして「放射線災害復興を推進するフェニックスリーダー育成プログラム」が採択され、放射線災害医療に取り組むための人材育成にも寄与してまいりました。我が国の緊急被ばく医療の拠点として、 2010年には「国際原子力機関の緊急時対応援助ネットワークにおける医療支援施設」に選定され、2015年には、「高度被ばく医療支援センター」及び「原子力災害医療・総合支援センター」に指定され、その実務活動を展開すると共に、国際的な緊急被ばく医療ネットワークである国際原子力機関(IAEA)のRANET及びWHO-REMPANに参加し国際的な活動も実施し、これらの活動の中心的役割を担い、研究活動の成果を社会に還元する活動に取り組んできました。今後も、放射線影響・医科学分野における研究、人材育成、医療を実施してまいります。先端医療開発を展開し、特色ある研究、診療の拠点形成を目指します。放射線災害医療に関する国際拠点を形成し、世界にアピールしうる特色ある先端医科学・高度先進医療を展開いたします。放射線災害医療総合支援センター、未来医療センター及び総合医療研究推進センターと連携し、高度先進医療の実践及び放射線災害医療・探索医療の開発を推進いたします。引き続き、ご支援、ご指導の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

原爆放射線医科学研究所長
東 幸仁


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