令和2年度広島大学・国土交通省中国地方整備局との意見交換会を開催しました

2021年1月25日広島大学は、東広島キャンパスにおいて国土交通省中国地方整備局との意見交換会を開催し、中国地方整備局から10人、広島大学から12人が出席しました。

意見交換会の様子

本意見交換会は、平成30 年 7 月豪雨災害を受けて平成31年1月10日に締結された「防災・減災対策に関する覚書」に基づき開催したもので、本学が取り組んでいる研究プロジェクトや受託研究の現時点での成果報告などを行い、今後の研究課題、方針などについて意見を交わしました。

意見交換会では、まず越智学長が、世界の気候変動の加速、アフターコロナ、そしてDXなどによる社会の大きな変化に対応する防災・減災対策に向けて、研究によるさらなる貢献に取り組むと述べました。

挨拶する越智学長

また、小平中国地方整備局長からは、地域の防災・減災対策に向けて、課題は山積みの状況にあるが、より効率的な対策に取り組むためには、大学との連携が重要であるとの挨拶がありました。

小平局長からのご挨拶

研究発表では、海堀防災・減災研究センター長が、土石流等の集中発生メカニズムの解明に取り組む研究プロジェクト「ががら山実証実験プロジェクト全体構想」を紹介しました。
海堀センター長は、まず、これまで広島県内で繰り返し発生している大雨による崩壊・土石流等の調査・研究から、崩壊や土石流等の発生メカニズムに深層の地下水の変動が関係しているとの仮説を説明。ががら山を実証実験フィールドにした研究プロジェクトで、降雨時の地下水の水位、水圧等の変化からもたらされる地表の形状の変化などを調査し、土石流などの流出土砂量予測や、斜面の危険度の新たな予測手法などにつなげたいと意気込みを語りました。

海堀センター長によるががら山実証実験プロジェクトの説明

その後、災害時の交通マネジメントや画像を活用した歩行者集計手法、土石流が道路に流出するリスクのある危険箇所の抽出、洪水を防ぐための遊砂池整備に向けた研究、河川や道路に関する新たな維持管理手法開発の提案などが発表されました。

藤原教授による研究発表

最後に、小平中国地方整備局長が大学の研究開発の一層の進展と、先進的な研究との連携による効果的・効率的な対策の実現に対する期待を述べ、閉会しました。

お問い合わせ先

防災・減災研究センター
Tel:082-424-4312(平日9:00~16:00)


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