広島大学大学院先進理工系科学研究科機械工学プログラム内
中国地域バイオマス利用研究会
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日時:2021年10月14日(木)16:20~17:50
会場:広島大学東広島キャンパス工学部110講義室
プログラム
司会・解説:広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦

講演:広島大学大学院先進理工系科学研究科 M1 北村 丈浩
「水熱反応によるバイオマスからの酢酸生成」
酢酸からバイオディーゼル候補となる油を生産する微生物が発見されました。また、含水性の廃棄物系バイオマスを水熱処理することにより酢酸を生成できることが分かっています。本研究ではグルコースを使用して、水熱反応時の最適条件を推測する為に、各条件時の酢酸の炭素収率や中間体を調べ、酢酸の生産特性を確認することを目的としました。反応器は連続式反応器で温度は300 ℃、圧力を8.6 MPaに設定し、酸化剤として過酸化水素水を使用しています。グルコースを完全燃焼するのに必要な酸素量を100%とし、与える酸素量と滞留時間を変化させ、酢酸などの炭素収率を調べました。得られたデータから酢酸の反応特性について評価しました。

講演:近畿大学工学部化学生命工学科 教授 松鹿 昭則
「木質系バイオマス由来発酵物質の効率的生産に向けた酵母の育種開発」
持続可能な低炭素・循環型社会を構築するため、木質系バイオマスを原料としてCO2排出削減効果が大きいエタノール等の有用物質を生産する発酵技術が期待されています。バイオエタノール生産では出芽酵母が資化できないキシロースを発酵させることや、発酵工程で負荷される高温ストレスや発酵阻害物質に対して優れた耐性を有する酵母の開発が必須です。本セミナーでは、これら有用形質を付与した酵母の育種開発について紹介しました。
