第104回広島大学バイオマスイブニングセミナー(第112回広大ACEセミナー) を開催しました

日時:2022年12月22日
会場:広島大学東広島キャンパス工学部110講義室

プログラム

司会・解説:広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦
 

 

 

講演  広島大学大学院先進理工系科学研究科 M2 長富 健秀
「グルコースの水熱炭化における炭化物収率の時間変化」

水熱炭化では、温度、時間、加熱速度などの条件により、固体および液体生成物の収率が変化します。しかし、条件とその効果の関係は研究により異なり、解明されていません。そこで、水熱炭化の反応特性について検討しました。原料としてグルコースを用い、チャー生成の挙動を明らかにしました。既往の研究の反応モデルを考慮し、高速液体クロマトグラフィーと元素分析を用いて生成物の炭素収率を算出したことについてお話いただきました。

 

 

講演:広島大学大学院先進理工系科学研究科 M1 牧 優貴
「セルロースの超臨界水ガス化に関する基礎的研究」

既往の研究より超臨界水ガス化では昇温速度が早いほど炭素ガス化率が増加します。また、固体バイオマスは表面が溶解した後に反応することが分かっています。そのため、溶解する時間を十分に設けることが必要です。この二つに共通することとして昇温速度があります。本研究では予熱器の長さを変えることで昇温速度を変え、固体バイオマスのモデルとしてセルロースの超臨界水ガス化へ与える影響を研究したことをご紹介いただきました。

 

 

講演:広島大学大学院統合生命科学研究科 講師 平山 真
「海藻に含まれる潜在的有用素材—糖結合性タンパク質「レクチン」および紫外線吸収物質「マイコスポリン様アミノ酸」」

四方を海で囲まれた日本で身近な食品・素材として親しまれてきた海藻。海藻は種々特徴的な成分を含みますが、その中でも、我々の研究グループは基礎的・応用的視点から潜在的な有用素材である糖結合性タンパク質「レクチン」および紫外線吸収物質「マイコスポリン様アミノ酸(MAAs)」に注目してきました。本セミナーでは、新型コロナウイルスに対する海藻レクチンの作用や、MAAsの新たな機能性など、最近の知見について紹介いただきました。

 

 

【お問合せ先】

広島大学大学院先進理工系科学研究科機械工学プログラム内
中国地域バイオマス利用研究会
TEL : 082-424-5762 
FAX:082-422-7193 
E-mail : bprc * hiroshima-u.ac.jp (注: *は半角@に置き換えてください)


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