広島大学大学院先進理工系科学研究科 熱工学研究室内
中国地域バイオマス利用研究会
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日時:2024年7月31日
プログラム
解説:広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦
講演 広島大学大学院スマートソサイエティ実践科学研究院 M1 古田 健
「超臨界メタノールを用いた触媒利用バイオディーゼル生産に及ぼす予熱器長さの影響」
既往の研究により、超臨界メタノールを利用したバイオディーゼル合成において、酸化亜鉛をカーボンナノチューブに担持させた ZnO/CNT 触媒を使用し、バイオディーゼル収率を向上させることができました。しかし、触媒が反応器から流出することで収率が低下することが問題となりました。そこで本研究では,触媒流出の原因としてメタノールと油が均一な相を形成できていないことを考え、予熱器長さを変更することによる触媒流出と収率への影響を議論しました。
講演 広島大学大学院スマートソサイエティ実践科学研究院 M1 古田 健
「超臨界メタノールを用いたバイオディーゼル生産における触媒担持量の効果」
既往の研究により、超臨界メタノールを利用したバイオディーゼル合成において、酸化亜鉛をカーボンナノチューブに担持させた ZnO/CNT 触媒を使用し、バイオディーゼル収率を向上させることができました。さらに、担持させる亜鉛量の検討により、反応器の小型化やコストを削減できる可能性がありますが、そのような研究はなされていません。そこで本研究では、触媒担持量の違いによるバイオディーゼル収率の変化を確認し、その影響を明らかにすることを目的としました。
講演 広島大学大学院 先進理工系科学研究科 M1 山田 耕輔
「活性炭を用いた超臨界水ガス化中のグリコール酸の触媒反応」
従来の研究の中でグルコースの超臨界水ガス化において活性炭を触媒として加えることによって、グリコールアルデヒドとグリコール酸の収率が減少することがわかっています。今回の研究ではグリコール酸を原料とし、超臨界水ガス化における活性炭の触媒反応を確認しました。実験結果としてグリコール酸の超臨界水ガス化において活性炭の使用によってガス化は一部促進されたものの、予想されたほどの効果は得られませんでした。これは活性炭がグリコール酸の分解を促進したのではなくその生成反応を抑制したためと考えられました。
講演 広島大学大学院 先進理工系科学研究科 M1 竹本 光一
「パーム油工場廃棄物の水熱炭化」
マレーシアやインドネシアでは、パーム油の製造が盛んに行われており、主要な産業の一つとなっています。その際、大量に生じる廃棄物であるEFBとPOMEは、有機廃棄物の豊富な供給源として利用できる可能性を秘めています。本研究では、回分式の反応器を用いて220-250 ℃、2-6 hの条件下で水熱炭化を行い、温度と反応時間が生成物収率と固体生成物の元素組成に及ぼす影響を確認しました。
司会 広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦