青山 大介[詳細]

略歴

1972年生、大阪府出身(本籍:宮崎)、大阪府立豊中高等学校卒業(1991.3)、広島大学文学部哲学科中国哲学・印度哲学専攻卒業(1995.3)、同修士課程修了(1997.3)、同博士課程修了(2001.3)。広島周辺で非常勤講師(1996-2007.6)を経て、[台湾]南栄科技大学助理教授(2007.8)、同副教授(2017.1)、[中国]湖南大学岳麓書院特聘副教授(2017.8)、宮崎市安井息軒記念館学芸員(2022.8)、宮崎大学学び・学生支援機構特別准教授(2024.4)、現職(2025.10)。

教育・研究内容

教育について:私自身が中国思想と日本漢学の二刀流なので、特に研究者志望の学生には二刀流を推奨します。あと、中国語で研究発表ができるように後押ししていきたいです。
研究について:中国思想ではいまだに伝統的な「九流十家」分類が有力なのですが、これを使わずに中国古代思想史を記述することが目標で、そのために「聖人」を基軸とする観念史的アプローチと『呂氏春秋』を起点とする静態的アプローチを行っています。また日本漢学では、今ではむしろ江戸儒学こそが明治近代化の基盤になったという見解が通説化しているのですが、その母体はよく分かっていません。そこで安井息軒[寛政11~明治9]という古学派(徂徠学)の儒学者で、陸奥宗光や井上毅の師としても知られる人物に注目しています。心がけているのは、その書物がいったい誰に向けて書かれたのかということです。

主な研究業績

  • 『呂氏春秋』の孝説:『睡虎地秦簡』に見える秦国の施政と比較して(東洋古典学研究10、2000年)
  • 從思想史角度來分析秦國改曆:呂覽成書年代與顓頊暦(国学論衡8、2020年)
  • 中国古代における科学と迷信の境界:《易》と《日書》の比較を通して(生活言語文化:国際交流研究会研究論文集3、2014年)
  • 清華簡『説命(傅説之命)』の主題について:その「天」観念および傅説説話を通して(日本中国学会報66、2014年)
  • 中國先秦「聖人」與「賢者」概念探析:以「預先性」和「創造性」的能力為線索(經學研究集刊18、2015年)
  • 松本豐多《四書辨妄》批判服部宇之吉:《漢文大系‧四書》中看到的安井息軒之政治思想(台大日本語文研究30、2015年)
  • 安井息軒『書説摘要』考:その考証学の特質(日本中国学会報68、2016年)
  • 明治儒宗驳基督教: 安井息轩《辨妄》初探(无限者的理念:儒耶对话与中西比较、商务印书馆、2023年)


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