金子 肇[詳細]

略歴

1959年生、島根県出身。島根県立浜田高等学校卒業(1978)、広島大学文学部史学科東洋史学専攻卒業(1982)、同大学大学院文学研究科博士課程前期修了(1984)、同博士課程後期単位修得退学(1987)、広島大学文学部助手(1987)、下関市立大学経済学部講師(1990)、同助教授 (1992)、同教授(2000)、広島大学大学院文学研究科教授(2012)

教育・研究内容

中国近現代史、とりわけ20世紀に入って以降の清朝末期・中華民国初年から中華人民共和国成立当初の1950年代前半までを研究対象としている。主な研究テーマは以下の三つ。①「近代中国の国家統合と中央・地方関係」:中華民国期(1912~49年)における中央政府と各省政府との関係を行財政史の視点から分析する。②「上海における同業団体と商工業税政」:上海における伝統的な同業秩序・同業規制と近代的な商工業税政との関係を、清末から人民共和国成立当初まで追求する。③「近代中国における憲政の展開と国家」:中華民国期の民主的政治体制の形成過程を憲法史の文脈を踏まえながら考察する。

主な研究業績

  • 『近代中国の中央と地方―民国前期の国家統合と行財政』汲古書院,2008年
  • 「抗米援朝運動と同業秩序の政治化:上海の愛国業務公約を素材に」『歴史学研究』923,pp.18-32, 2014年
  • 「人民共和国初期の工商業税民主評議と同業団体:上海の工商同業公会を対象に」『史学研究』284,pp.22-44,2014年
  • 「近代中国における民主の制度化と憲政」『現代中国研究』31,pp.3-19,2012年
  • 「民国初期の改革と政治的統合の隘路」辛亥革命百周年記念論集編集委員会編『総合研究 辛亥革命』岩波書店,pp.105-126,2012年
  • 「1930年代の中国における同業団体と同業規制―上海の工商同業公会を素材に―」『社会経済史学』63(1),pp.87-116,1997年


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