川島 優子[詳細]

略歴

1972年生、長崎県出身、長崎県立佐世保北高等学校卒業、広島大学文学部文学科中国語学中国文学専攻卒業(1995)、復旦大学国費留学(1996~1998)、広島大学大学院文学研究科博士課程前期修了(1999)、広島大学大学院文学研究科博士課程後期修了(2005)、龍谷大学文学部専任講師(2006)、広島大学大学院文学研究科准教授(2011)、広島大学大学院文学研究科教授(2019)

教育・研究内容

中国明清期の白話小説、特に『金瓶梅』を中心として教育研究活動を行っている。明清期の白話小説といえば、日本人にもなじみの深い『三国演義』や『水滸伝』『西遊記』等の作品が挙げられるが、これらの作品は、その成立の過程、使用されている言語、受容の在り方など、いずれも従来の伝統文学とは様相を異にしている。そんな中、『金瓶梅』に関しては、伝統文学とも同時代の白話小説とも異なる成立の状況、言語的特徴、受容の在り方が窺える。『金瓶梅』は中国の小説史を考える上でもたいへん重要な作品だといえよう。また、中国の白話小説は日本人にもたいへん愛され、特に江戸時代においては様々な読まれ方がなされている。そこで日本における白話小説の受容についても研究と教育を進めている。

主な研究業績

  • 「台北故宮博物院蔵『金瓶梅詞話』の影印本をめぐって」『中国学研究論集』33,pp.1-17,2014年
  • 「江戸時代における「資料」としての『金瓶梅』―高階正巽の読みを通して―」『東方学』125,pp.107-122,2013年
  • 「江戸時代《金瓶梅》伝播考略」『文学新鑰』18,pp.1-19,2013年
  • 「江戸時代における白話小説の読まれ方―鹿児島大学付属図書館玉里文庫蔵「金瓶梅」を中心として―」『中国中世文学研究』56,pp.59-79,2009年
  • 「『金瓶梅』の構想―『水滸伝』からの誕生―」『日本中国学会報』56,pp.179-193,2004年


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