中村 泰朗[詳細]

略歴

教育・研究内容

専門とする分野は日本建築史であり、現在の主な研究テーマは中近世過渡期における住宅系建築(地方の大名邸や城郭内御殿・天守など)の復元的考察である。ここでは、文献史料や古絵図の調査という従来の建築史的手法に加え、発掘調査で明らかになった建築の痕跡を精査し、さらには御殿の杉戸など各地に伝存する建築部材を実測することで、今は失われた住宅系建築の姿を実証的かつ具体的に復元する。また地方の近世社寺建築については、年代判定・実測図の作成といった基礎的な調査が不足しており、文化財的価値が周知されていないこともあって貴重な遺構が失われつつある。学生の力を借りつつ近隣地域における近世社寺建築の調査を推し進め、地域の文化財の保全に努めたい。

主な研究業績

  • 中村泰朗「長門一宮住吉神社本殿の建築年代とその特質」『日本建築学会計画系論文集』第690号、pp.1857-1864、2013年
  • 中村泰朗「三原城本丸御殿大広間に関する考察」『史學研究』第290号、pp.46-68、2015年
  • 中村泰朗「安土城伝本丸御殿に関する考察」『日本建築学会計画系論文集』第727号、pp.2021-2030、2016年
  • 中村泰朗「「中井家蔵大坂城本丸指図」に関する考察」『史學研究』第293号、pp.47-69、2016年


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