奈良 勝司[詳細]

略歴

1977年、京都府生まれ。滋賀県立膳所高等学校卒業(1996)、立命館大学文学部卒業(2000)、同大学大学院文学研究科博士前期課程修了(2002)、同博士後期課程単位取得退学(2005)、博士号(文学・乙号・立命館大学)取得(2008)。日本学術振興会特別研究員(DC、2003-2005)、日本学術振興会特別研究員(PD、2005-2008)、立命館大学衣笠総合研究機構ポストドクトラルフェロー(2009-2012)、ドイツ・ルール大学ボーフム校東アジア学部客員准教授(2011-2012)、韓国・漢陽大学校国際文化大学助教授(2012-2015)、立命館大学文学部助教(2015-2019)、広島大学大学院文学研究科准教授(2019)

教育・研究内容

江戸時代が明治時代に移行する際、人々の行動や発想の前提にある認識の体系(世界観)がどう変わり、今の日本人のものの考え方をどう規定していったのかについて、(未発の可能性も含めて)多角的に検討している。日本人論・日本文化論への、歴史学的なアプローチと言っても良いかもしれない。直接眼に見えない思想や認識を対象とするので、概念を扱う訓練や物事を深く考えるセンスが求められるが、他方では、それゆえ幅広い史料への目配りと発掘も大切と考えている(理論と実証は矛盾しない)。なので、未刊行の文書を含む史料を活用し、自由に、しかし厳密に読み解くことを重視している。

主な研究業績

  • 『明治維新をとらえ直す』有志舎、2018年
  • 「明治維新論の再構築に向けて」『現代思想』46-9、pp.165-181、2018年
  • 「「人見・中川両苗と新選組 ―幕末における二つの「郷士」集団―」『立命館創立者生誕150年記念 中川小十郎研究論文・図録集』立命館 史資料センター編・発行、pp.6-15、2017年
  • 「宮崎駿の世界観における〈他者〉と〈言葉〉 ―漫画「ナウシカ」から「千と千尋の神隠し」を中心に―」『比較日本学』(韓国)32、pp.23-46、2014年
  • 「近代日本形成期における意思決定の位相と『公議』」『日本史研究』618、pp.143-174、2014年
  • 『明治維新と世界認識体系』有志舎、2010年


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