口腔外科学

相川 友直 教授

【研究キーワード】
口腔がんの骨浸潤・骨吸収、難治性口腔粘膜疾患、顎矯正手術・顎関節手術、下顎頭吸収の病態解析

【最近のハイライト】
顎骨形態や咬合状態にも関係しますが、10歳代の若年者に顎関節、下顎頭の骨吸収が進行性に発症することがあります。関節円板が前方転位しており、骨吸収面を圧迫する肥厚した関節滑膜が骨吸収に関与していると考えられています。極めて難治性ですが、肥厚滑膜を切除して関節円板を整位する手術を行うことで、下顎頭吸収を止め、かつ下顎頭サイズを増大させる治療に取り組んでいます。(最下部の写真はCTでの下顎頭吸収の状態。)

研究者総覧へのリンク

【教育内容】
学部講義では、口腔外科領域の疾患について、診断の過程について、治療について、さまざまな基礎知識を提供します。基礎実習では、各種血液検査、生理検査、採血手技、感染対策、一時救命救急処置(BLS)などを実習します。模型実習では、基本的な口腔外科手術を実習します。

【研究内容】
口腔がんの骨浸潤と骨吸収の分子機序や、顎関節の骨吸収の病態を解明するための基礎研究をおこなっています。他にも基礎研究としては、口腔がんに対する新規血管新生阻害剤開発の研究や、顎骨のセメント質骨形成病変の原因遺伝子に関する研究をおこなっています。臨床研究としては、顎矯正手術の術後安定性、睡眠時無呼吸への影響、顎関節病態への影響に関する臨床研究や、変形性顎関節症および下顎頭吸収の病態解析、口蓋裂の顎矯正手術に関する臨床研究をおこなっています。より良い治療を提供するための研究を目指しています。

【写真説明】 口腔外科学のスタッフ

【写真説明】 CTでの下顎頭の状態


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