字室 有(2024年12月時点 3年生)

主体的に行動できるようになるために

「社会や組織について学ぶ必要があると考えるようになり」

私は高校生の頃、美術系のコースに在籍していました。しかし、社会に出て働く自分の姿を具体的に想像したとき、社会や組織の中で自分が主体的に行動できるようになりたいと思いました。そして、そのためには、社会や組織について学ぶ必要があると考えるようになり、具体的には、経済学・経営学を学びたいと思うようになりました。進学先を選ぶ際には、家から通える距離の大学を探しました。その中で、学びたい内容と通学可能な立地の両方を満たす広島大学の経済学部に進学することを決意しました。

美術系のコースにいながらのこの決意はそれほど簡単ではありませんでした。まず、美術の道を期待してくれた故なのか、経済・経営に進むことを周囲の人に理解してもらえないときは、苦しさがありました。だから、私の考えを理解し応援してくれた先生がいたことは本当に有り難かったです。また、受験の準備の面でも、在籍していたコースでは数学の授業がⅠAまでしかなく、経済学部を受験するためにはII Bを独学で勉強する必要があり、点数も伸び悩みました。しかし、数学の先生に個別に教えてもらうなどして乗り切ることができました。

「入学当初は、この自由さに戸惑うことも」

大学に入学して感じたことは、中学校や高校とは異なり、自由度が非常に高いということでした。自分で講義を選択し、卒業に必要な単位を計画的に取得する必要があるため、自己管理能力や計画力が必要だと感じました。入学当初は、この自由さに戸惑うこともありましたが、今ではそれも大学の魅力だと感じています。

また、大学に入学する前は「大学の講義は難しい」というイメージを持っていました。しかし、講義に出席し、主体的に内容を理解しようと努力すれば、講義についていけなくなることはありませんでした。自分で学ぶ意欲を持つことこそが、大学では非常に重要だと思います。 

「少しずつ理解し、読み解けたときの達成感」

入学当初は、経済学部では経済学や経営学だけを学ぶと思っていました。しかし、実際には心理学や哲学、数学、歴史学など他の分野も学ぶことになります。様々な分野を学ぶことで、物事を多角的に考える力が養われ、視野が広がったと感じています。

専門である経済学や経営学の様々な講義を受けていく中で、ゲーム理論というものを知り、興味を持ちました。例えば、異なる場面で起こる様々な社会現象が、囚人のジレンマのようなシンプルなモデルで統一的に説明できるということが非常に興味深いと感じました。そこで、3年生になってからは、ゲーム理論のゼミに入りました。ゼミで、本格的にゲーム理論を学んでみると、ゲーム理論は数学的で体系的な理論であることを知りました。難易度は他の授業に比べて高いですが、少しずつ理解し、読み解けたときの達成感は非常に大きいです。

今は3年生ですが、夏にはインターンシップに参加し、後期になってから卒業後にむけて具体的な準備を本格化させています。

 


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