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工学研究院・松村教授らが「第7回バイオマスイブニングセミナー」を開催しました



2013年3月15日、広島大学工学部において「第7回広島大学バイオマスイブニングセミナー」を開催しました。

今回のセミナーは、大学院工学研究院の西田 恵哉教授と、大学院先端物質科学研究科 博士課程後期3年の片岡  尚也さんが講演を行いました。

【解説・司会司会:松村教授

大学院工学研究院 教授 松村 幸彦

【講演】

「バイオディーゼル燃料の噴霧および燃焼特性に及ぼす超高圧,微細噴孔ノズルと燃料物性の影響

大学院工学研究院 教授 西田 恵哉

講演する西田教授 バイオディーゼル燃料(パーム油由来BDF)の噴霧と燃焼特性に及ぼす超高圧噴射,微細噴孔および燃料物性の影響に関する実験的研究を行ないました。

 実験は実機シリンダ内雰囲気状態を模擬する高温高圧容器および燃料噴射用コモンレールシステムからなる噴霧燃焼テストリグを用いて行ないました。噴霧への空気導入をレーザー誘起蛍光(Laseer Induced Fluorescence: LIF)法と粒子画像相関法(Particle Image Velocimetry: PIV)を組み合わせたLIF-PIV法で解析しました。噴霧の着火過程および噴霧火炎のすす/温度分布の解析には,それぞれOHラジカル化学発光画像法および二色法を適用しました。

 BDFは軽油と比べて高い粘度,密度,表面張力を持つため,結果として噴霧液滴径が大きい,噴霧角が小さい,空気導入が少ない,という望ましくない噴霧特性となります。このようなBDFの噴霧特性は噴射圧力の高圧化とノズル噴孔径の微細化によって改善され,軽油噴霧火炎に比べ,すすが少なく温度が高いBDF噴霧火炎を生みます。BDF噴霧火炎のすす低減は燃料中に含まれる酸素によると考えられ,これはコモンレールシステム,すなわち超高圧噴射と微細噴孔ノズルの組み合わせにより顕著に表れます。

 BDFにとってコモンレールシステムは低エミッション燃焼のための優れたパートナーと言えます。

海洋藻類のメタン発酵高度化に資する微生物機能の解析

大学院先端物質科学研究科 博士課程後期3年 片岡 尚也

 近年、化石資源枯渇の懸念や環境問題への関心の高まりによって、化石資源依存型の生産プロセスから、再生可能資源を原料として利用するバイオマス依存型の生産プロセスへと注目が移行しています。

 1,3-ブタンジオール (1,3-BD) は、化粧品や保湿剤、医薬品原料などとして広く用いられている物質でありますが、再生可能資源を原料とした効率的な生産プロセスは未だ確立されていません。

 そこで、人工的な合成代謝経路を設計し最適化するとともに、培養時における各値を制御することで、効率的な生産プロセスの構築を試みました。



【お問い合わせ先】

大学院工学研究科 熱工学研究室 中嶋

メール: y4naka[AT]hiroshima-u.ac.jp

([AT]は半角@に置き換えてください。)


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