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第49回広島大学バイオマスイブニングセミナー(第5回広大ACEセミナー)を開催しました

平成29年1月16日(月)に第49回広島大学バイオマスイブニングセミナー(第5回広大ACEセミナー)を開催しました。

【当日の講演内容】

松村幸彦教授

 

解説

広島大学大学院工学研究院

教授 松村 幸彦 

「藻類のトレファクション」

 不活性ガス中でバイオマスを加熱し、エネルギー密度向上を目的としたトレファクションを、マコンブ、スピルリナ、クロレラを試料とし140 – 320℃の温度域にて実施しました。各試料において、固体収率は温度上昇に伴い減少した一方、液体と気体収率は増加しました。主生成ガスは二酸化炭素であり、少量ではありますが一酸化炭素も確認されました。スピルリナとクロレラは高温において比較的高い固体収率、炭素含有率、高位発熱量を示しました。

廣田さん

 

講演

広島大学大学院工学研究科 M2

廣田 綜一

「ユーカリの水熱前処理における粒径の影響」

 本研究の目的はリグノセルロース系バイオマスの水熱前処理における粒径の影響を考察することです。酵素糖化の効率を上げるために水熱前処理が重要でありますが、いまだ粒径の影響を調査した報告はありません。本実験は90‐125、125-180、180-500 µmの粒径を調整し、昇温速度 4K/minで200℃まで昇温しました。200℃で30分の保持時間を設けました。固体試料はCHNで、液体試料はTOC、HPLC で分析されました。粒径が大きい場合に酢酸の生成量が抑制される結果となりました。

五藤さん

 

講演

広島大学大学院工学研究科 M1

五藤 聡

「超臨界水におけるリグノセルロース系のバイオマスのモデル化合物の相互作用 」

 バイオマスを効率よくエネルギーに変換する技術の一つに超臨界水ガス化があります。この技術は高温高圧条件下での熱水反応を用いたエネルギー回収法で、水中で処理を行うので、原料のバイオマスが水を含有していても問題はなく、高い反応性を持っています。さらに、乾燥プロセスが必要でなく、水素収率が高いため、有望な技術です。本研究ではリグノセルロース系のバイオマスのモデル物質としてグルコース、キシロースおよびグアヤコールを用い、混合物の超臨界水ガス化に及ぼす相互作用を注目しました。実験条件は反応温度450°C、圧力25 MPa、滞留時間5-60 sとしました。炭素収支をとるため、ガス、液体、固体中の炭素量を測定し、反応速度定数をそれぞれ求めました。

Nattacha PAKSUNGさん

 

講演

広島大学大学院工学研究科 D3

Nattacha PAKSUNG

「各種溶媒を用いたセルロース充填層の溶解」

 セルロースからバイオエタノールを生産する際、酵素加水分解を用いてセルロースからグルコースを回収し、酵母によりエタノールに発酵します。その際、高温高圧水でセルロースを溶解する水熱前処理を用いることで酵素加水分解が迅速になることが報告されています。しかしながら、得られるセルロース溶液の濃度が低いという問題があります。そこで、各種溶媒を用いセルロースの水熱処理を行い、溶媒ごとのセルロースの溶解性の比較を行いました。

山口さん

 

講演

広島大学大学院工学研究科 M2

山口 直希

【お問い合わせ先】

中国地域バイオマス利用研究会(広島大学大学院工学研究科機械システム工学専攻内)
TEL:082-424-5762
FAX:082-422-7193
E-mail:bprc*hiroshima-u.ac.jp(注:*は半角@に置き換えてください)


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