夢にときめけ 明日にきらめけ
リョービ株式会社 ダイカスト金型本部 技術統括課
齋藤 礁多 さん
広島大学工学部 第二類 2021年度 卒業
広島市立舟入高等学校 出身
現在の仕事内容について
私は、ダイカストという分野でトップメーカーのリョービ株式会社に所属し、主にお客様や海外グループ会社に納入する金型を用いた製品の試作関連業務を行っています。ダイカストという言葉にあまり聞きなじみがないかもしれませんが、溶けた金属(アルミニウム合金やマグネシウム合金など)を金型に高速で圧入しながら充填する工法です。製品の一例を挙げると、自動車の構造部品やエンジン、バッテリー関連部品、農機具や船舶のモーター関連部品、家電製品の
パーツなど様々なものを生産しています。試作関連業務を通して私は、お客様とともに新規品を作り上げ、新たな製品が世に出るお手伝いをしています。
業務の中でも特に面白いと感じるのは、実際に現場に出て行なう試作鋳造です。試作鋳造では、実際に現場に出て、品質を改善するために条件を調整しながら自分たちで鋳造します。そこでは、現物を手に取りながら自分の目で品質を確かめ、問題なく生産できているかを確認します。解析上で予測されていた事象だけではなく、予期せぬ品質不具合などが起こったりもしますが、それに対して自分達で対策を実施しながら製品を作ります。自分が立案した対策によって不具合が改善したときには、何よりも達成感がありますね。
学生時代について
まず、広島大学工学部に入学した経緯について説明します。
高校時代より漠然とモノづくりに関わりたいと考えていた私は、正直なところ、なんとなく工学部に進学しました。とはいえ、広島大学を選んだのにはちゃんとした理由があります。地元・広島県にある国立大学ということもありますが、なにより入学した後に進路を選択できる仕組みがあったことが大きいです。
私の入学した平成30年度より、広島大学工学部には工学特別コースという新しいコースが新設されました。具体的には、入学時は工学部の4つの類には属さず、1年次前期終了時に本人の希望と成績により各類に配属される仕組みです。入学までに将来進む分野を決めることに対して不安を抱いていた私にとっては非常にありがたい制度で、広島大学工学部に入学する大きなきっかけとなりました。
大学時代の研究では、広帯域CMOS増幅器の設計をしていました。より大きな通信容量やより早い速度の無線通信を実現するために必要な増幅器の研究です。現在の職種とほぼ関りのない分野になりますが、論理的思考力や仕事の進め方については、多くのことを研究室で学ばせていただきました。
学問以外の学内の生活としては、サークル活動に精を出しました。いくつかのサークルに所属しておりましたが、その中でも特に大きなウエイトを占めていたのが軽音楽サークルです。学祭やライブハウスなど様々な場所で演奏しましたが、多くの人の前で演奏をすることでかなり人見知りが克服できたと思います。また、学年が上がってサークル運営側の立場になった際には、人をまとめることの難しさを知ることができました。
学外では、居酒屋でアルバイトをしていました。状況を把握しながらタスクに優先順位をつけて処理する能力はここで鍛えられたと思っています。
広島大学・工学部在校生へのエール・メッセージ
皆さんの中には、大学で学ぶことは自分の進んだ分野の知識だけだと考えている人がいるかもしれません。確かに、大学の授業や研究で得られる知識や知見は重要な物だとは思いますが、それと同じくらい、日常生活から学ぶことは多いと私は考えています。多くの人にとって、大学時代は人生の中で最も自由な時間が多いと思います。そして、その時間の使い方は人それぞれです。学問に没頭するにしろ、サークル活動を頑張
るにしろ、アルバイトに汗を流すにしろ、社会に出てから学ぶには時間がかかることを先回りして学べる機会だと思っています。 在学時は特に気にも留めていなかった日常は、実は学びの連続でした。悔いを残さぬよう、学生生活を謳歌してください。

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