島田昌之准教授らが豚凍結精液を用いた人工授精法を開発しました



生物圏科学研究科の島田昌之准教授と大分県農林水産研究指導センター

畜産研究部・豚・鳥チームとの共同研究チームが、既存技術と比べて飛躍的に

高い繁殖成績が得られる「豚精子の凍結保存法とそれを用いた人工授精法」を

開発しました。



我が国の養豚業は、自然交配が60%以上、残りを新鮮精液の人工授精が占めます。

安定的で安全性(交配時の疫病予防)の高い生産のため、凍結精液を用いた人工授精

の実用化が望まれてきました。また、精子の凍結保存は、遺伝資源の保存も半永久的に、

かつ効率的に行うことができます。しかし、既存の技術では繁殖成績が著しく低く、

実用化されていません。



今回開発した技術は、安価で簡便に高い安全性と繁殖成績が得られることから、

我が国の養豚業に大きく貢献できると期待できます。現在、大分県では、3万本の

凍結精液ストローを作製し、それを分散保管することで、口蹄疫などの伝染病の

蔓延時にも、系統造成豚、純系種の系統を維持できる体制としています。

また、今後、生産者へも配布する予定となっています。

6月24日(木)には、東京のキャンパス・イノベーションセンター(東京都港区芝浦)に

おいて
記者会見を開催し、この研究成果に関する説明を行いました。



また、25日(金)の朝日新聞朝刊、中国新聞朝刊でも紹介されました。







キャンパス・イノベーションセンターで記者会見での質問に答える島田准教授





【本研究に関するお問い合わせ先】

広島大学大学院生物圏科学研究科

准教授 島田 昌之

TEL/FAX:082-424-7899




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