総括責任者 広島大学 学長 越智 光夫
感染症によるパンデミックや地球温暖化がもたらす気候変動などのグローバルな危機、さらに少子高齢化の進行による深刻な人口減少等の問題に直面する中、我が国や大学を取り巻く社会情勢は日々大きく変化し、危機感が増しています。
このような状況下においてこそ、未来に向かって開かれた大学改革を行い、学問分野や国境、世代を越えてあらゆる「知」が集結している大学にしか果たせない役割を担うことが求められています。
一方で、日本における研究力は、国際的に注目されている研究領域への新たな参画が停滞し、論文数も国際的なシェアが大幅に減少しているという現状にあります。また、研究者を目指す日本の若者は減少傾向にあります。国内の研究力を強化するためにも、意欲ある若手研究者に魅力ある研究環境を提供し、世界で活躍できる研究者として育成することは我が国にとって喫緊の課題といえます。
この度、自由な発想を基に自立した研究者として世界のリーダーとなれる優秀な若手研究者を育成することを目的として、中国四国地方の大学でHIRAKU-Globalコンソーシアムを形成しました。機関や分野の枠を超えて、若手研究者が互いに切磋琢磨するネットワークを構築し、海外研鑚の機会を提供します。さらに、研究プロジェクト等のマネジメント能力の向上、国際共同研究の強化等を組織的・体系的に支援していきます。
この取組を通して、「研究者」が若者にとって魅力のある職業となり、これからの世界を牽引し社会で活躍できるグローバルリーダーを輩出し、社会課題の解決を実現します。そして、中国四国地方における地域の活性化を加速させ、HIRAKU-Globalコンソーシアムがイノベーション創出の場となるよう推進していきます。
代表機関実施責任者 広島大学 特命教授 カロリン フンク
HIRAKU-Globalコンソーシアムは、西日本の中国・四国地域の大学が強力に連携しつつ、各大学の独自の強みを活かしながら、世界トップレベルの研究者を育成することを目指しています。さらに、中国四国地方における世界的な研究拠点の構築につなげていくことを目標としています。
HIRAKU-Globalコンソーシアムにおいて、「世界トップレベルの研究者」とはどのような存在でしょうか?それは、『自分の研究室を運営し、学生を育てつつ、さまざまな分野の国内外の研究者と連携し、独自の研究感性を磨き、世界でもユニークな研究を牽引していくことができる研究者』です。言い換えれば、研究者自身が単に世界トップクラスの専門家になるだけでは不十分であり、今の世界に深い影響を与え、次世代を育成することも求められます。私たちは、人文社会科学、生命科学、理工学など、多様な分野の研究者を支援しています。
日本の人口と経済は首都圏に著しく集中しています。同様に、研究開発活動に対する国の投資も、国内の特定の大学群に集中しています。一方で、バランスの取れた地域開発には、全国にわたる健全な研究環境と教育が不可欠です。研究分野や人材の多様性を強固な基盤として、国際的かつ学際的な研究ネットワークを構築してこそ、現代世界が抱える多様な課題に取り組むことができるのです。そのため、「HIRAKU-Globalコンソーシアム」は、中国・四国地域における多様な分野での研究能力をさらに強化することを目指しています。
HIRAKU-Globalコンソーシアムでは、プログラムの支援を受けている研究者がその進捗を確認し、また,プログラムの妥当性と有効性を立証できるよう、評価指標を策定しました。さらに、研究者の視野拡大を支援しようとする地域内の他大学に対し、本プログラムをモデルとして提供しています。参加する研究者や大学、ならびにメンターやアドバイザーとの間にフィードバックを続け、本プログラムを改善し、組織的な、世界レベルの研究者の育成システムにしていきます。
世界的に意義のある研究は、地域的な文脈での強固な基盤に支えられています。私個人も,日本の地方にベースをおく国際研究者として,このプログラムに貢献できれば幸いです。ぜひ、地方の力をご覧ください!

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