

- H. Katayama, N. Hatakenaka, T. Fujii, M. Blencowe, "Analogue tachyons in SNAIL transmission lines", New Journal of Physics 25, 123040 (2023). DOI
- H. Katayama, "Quantum-circuit black hole lasers", Scientific Reports 11, 19137 (2021). DOI
- H. Katayama, N. Hatakenaka, T. Fujii, "Analogue Hawking radiation from black hole solitons in quantum Josephson transmission lines", Physical Review D 102, 086018 (2020). DOI
関連リンクの“researchmap”をクリックすると、その他の論文情報をご覧いただけます。
広島県出身。2019年に広島大学総合科学部を卒業し、同大学大学院先進理工系科学研究科に進学。博士課程を早期修了し2022年に博士号を取得。同年、広島大学の助教に就任し、半年間アメリカのダートマス大学に共同研究のため滞在する。電気回路におけるブラックホールレーザー理論の構築が評価され、2023年には「アジアの科学者100人(Asian Scientist Magazine)」に選出された。
時空の構造や、それらが重力によってどのように曲がるかを記述する「一般相対性理論」と、原子や電子など非常に小さい世界を説明する「量子力学」は、現代物理学の柱となる理論である。この2つの理論は対象となるスケールが大きく異なるため、相容れないものとして考えられてきた。しかし、「万物の理論」の構築のためには、二つの理論の統一が不可欠である。片山先生は「電気回路の中に擬似的に再現したブラックホールで、ホーキング輻射を観測できる」という理論を構築。ホーキング輻射は、一般相対性理論と量子力学が交わる現象であり、両理論の統一への鍵となる。また、ホーキング輻射をさらに増幅するブラックホールレーザーの理論を電気回路において構築。この量子相関を持つ新たな光源は、量子コンピューターなど次世代の情報処理・通信分野への応用も期待できる。