広島大学憲章

 広島大学は、人類史上初めての原子爆弾が投下された被爆地広島に1949年に創設された国立の総合研究大学である。
 広島大学は、平和を希求する精神、新たなる知の創造、豊かな人間性を培う教育、地域社会・国際社会との共存、絶えざる自己変革、という理念5原則の下、自由で平和な社会を実現し、人類の幸福に貢献することを使命とする。

1.人権の尊重

 広島大学は、そのあらゆる活動において、民族、国籍、宗教、信条、ジェンダー、経済的・社会的地位、障がいの有無などに関わるあらゆる差別やハラスメントを許さず、一人ひとりの人権と人格を尊重し、擁護する。

2.教育

 広島大学は、個々の学生が主体的で柔軟な学びを実践できる環境を構築し、豊かな人間性と幅広い教養、秀でた専門的知識と自ら課題を発見し解決する能力を備え、自由で平和な持続的発展を可能とする社会の実現に貢献する人材を育成する。

3.研究

 広島大学は、研究者の自由な発想に基づく高度で革新的な研究により、深い真理の探究と新たな知の創造に邁進するとともに、その成果を広く社会に提供することにより、地域、国及び国際社会が抱える課題の解決に向けたイノベーションを持続的に創出する。

4.社会貢献

 広島大学は、自らの活動を積極的に公開し、社会に開かれた大学、社会から信頼される大学として、地域や産業界、関係する諸機関とも連携・協働し、教育、研究、医療等の全ての活動を通じて、地域社会及び国際社会に貢献する。

5.持続可能な社会の実現

 広島大学は、持続可能な社会を実現するための世界最高水準の活動に取り組む大学として、貧困や紛争、人権の抑圧、感染症、環境や資源・エネルギー問題など、地球規模の課題に対する先端的な解決策を世界に先駆けて実践する。

 

 広島大学の全構成員及び卒業生・修了生は、各々が矜持を持ち、国民及び世界から期待される役割をたゆまず省察し、コンプライアンスを徹底の上、相互に信頼・尊重しあいながら、その個性と能力を十分に発揮して各々の使命を果たし続ける。

(2021年12月27日 制定)


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