【研究キーワード】
半側空間無視モデルマウス、視床出血モデルラット、行動実験、体性感覚、電気生理、体性感覚誘発電位、恐怖記憶
【最近のハイライト】
脳損傷により生じる機能低下の回復を促進する新たな方法の探索をテーマに研究を進めています。現在取り組んでいる主な研究は2つあります。1つは、われわれが確立した半側空間無視モデルマウスを用いて、症状の回復を促進する新規物質の探索を行う研究です。もう1つは、中枢神経損傷により生じる感覚障害の回復促進を目指す研究で、モデル動物およびヒトを対象に感覚機能の可塑的変化とその介入法を明らかにすることを目指しています。これらの研究は、脳損傷後の機能回復メカニズムの解明と、臨床応用可能な新規リハビリテーション法の開発につながると期待しています。
【研究室主要論文】
・Role of the medial agranular cortex in unilateral spatial neglect, Experimental Brain Research, 242巻, 1421-1428頁, 2024
・Contralateral and Ipsilateral Interactions in the Somatosensory Pathway in Healthy Humans, Frontiers in Systems Neuroscience, 15巻, 698758, 2021
・Ipsilesional spatial bias after a focal cerebral infarction in the medial agranular cortex: A mouse model of unilateral spatial neglect, 401巻, 113097, 2021
・Enhancement of acoustic prepulse inhibition by contextual fear conditioning in mice is maintained even after contextual fear extinction, Progress in Neuro-Psychopharmacology and Biological Psychiatry, 34巻, 183-188頁, 2010
【教育内容】
＜学部教育＞
日常生活を営む上で必要な基本的な身体機能とその評価法について、講義や実習を通じて学修します。また、ヒトの行動の背景にある心理的・認知的なプロセスや、リハビリテーションにおいて重要な行動変容についても学修します。
＜大学院教育＞
大学院教育では、認知神経科学の知見と科学的手法を活用し、臨床や研究における課題に取り組む力を育むことを目指して、教育・研究活動を行っています。
【研究内容】
１．半側空間無視の病態解明と新たな治療法の開発
２．感覚障害の回復メカニズムの解明と非侵襲的介入法の検討
３．モデル動物とヒトを対象とした行動および神経機構の研究
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