平成30年度国際交流支援参加報告(保健学科)

留学年度 氏名 専攻名 渡航先
平成30年度(前期) 吉田 夏希 理学療法学 ベトナム : ハノイ
(Vietnam Military Medical University 他)
杉野 かなえ 理学療法学 ベトナム : ハノイ
(Vietnam Military Medical University 他)
平成30年度(後期) 岡田 真弥 看護学 スペイン : タラゴナ
(ロビラ・イ・ビルジリ大学)
入江 未唯 看護学 スペイン : タラゴナ
(ロビラ・イ・ビルジリ大学)
森 千優 看護学 スペイン : タラゴナ
(ロビラ・イ・ビルジリ大学)
山田 莉子 看護学 スペイン : タラゴナ
(ロビラ・イ・ビルジリ大学)

 

吉田 夏希 (理学療法学専攻)

ベトナムの病院見学に参加して

2018年9月10日から12日までのベトナムのハノイでの滞在中、Central Military Hospital 108とBach Mai Hospital を見学させていただきました。ベトナムで行われるリハビリテーションの内容としては徒手療法よりも物理療法が多く、超音波、電気刺激など種類も豊富で、徒手療法や作業療法を行う際には、医療スタッフのみでなく、患者の家族が手伝う姿が多く見られました。見学を通して日本の病院とベトナムの病院を比較することができました。また、見学させていただいた病院の医師の中に、単麻痺の治療に関して研究されている方がいて、私はその研究内容をとても興味深いと感じました。卒業論文などで研究するテーマを模索中であった私にとって、脳神経系の仕組みをもっと勉強、研究してみたいと感じるようになったきっかけとなりました。
私は、将来やりたいことの一つとして、青年海外協力隊などに参加し発展途上国のリハビリ支援を行いたいという思いがあります。今回ベトナムを訪問して、支援を行うには、その土地の言語が話せる能力が必要であると実感しました。観光地では日本語や英語が話せる方がいましたが、ハノイ市内でも中心地から少し離れると、ベトナム語しか話せない人ばかりでした。また、今回のベトナムでの生活において現地の方と交流する際は、全て英語を用いていましたが、お互いに母国語が英語でない者同士であったため、コミュニケーションを取りづらい場面もありました。母国語が英語でない者同士の会話では、お互いが言おうとしていることを推測する能力、推測するために語彙を増やすことが大切であると感じました。この経験を今後の言語学習、進路決定に活かしていきたいです。
最後になりましたが、今回のベトナムへの渡航に際し、広島大学医学部保健学科国際交流支援金のご支援を賜り、心から御礼申し上げます。

杉野 かなえ (理学療法学専攻)

ベトナムでの病院見学

今回、2018年9月10日から12日までベトナムの首都ハノイに滞在し、病院見学をさせていただきました。私は理学療法学を専攻しており、ベトナムの病院で行われているリハビリテーションに特に興味がありました。
実際にリハビリ室を見学させていただくと、授業や実習で扱うなどして馴染みのあるものとそうでないものが混在しており、スタッフの方々に質問して治療や使用している機器についての説明をしていただきました。
理学療法と作業療法それぞれの部屋が分けられていたり、理学療法士、作業療法士と呼ばれるセラピストがリハビリテーションを行ったりすることは日本と変わらないようでした。各国によって資格の取得方法や位置付けは異なるため、現地の方々と話していると話がうまく嚙み合わないこともありましたが、両国の違いを知ることに繋がりました。
コミュニケーションに関して、専門用語も混じった会話を英語で行うことは初めてで、理解が追いつかないことが多々あり、日常会話とは違う専門的なやりとりを英語で行うことに慣れていく必要性を感じました。食事の際にはリハビリテーションのことだけでなく普段の生活について話をしたり、ハノイの見どころを教えていただいたり、留学時の思い出について尋ねたりと活発なコミュニケーションを取ることができました。今後の進路について考えるヒントにもなり、有意義な滞在になったと思います。

岡田 真弥 (看護学専攻)

Study Abroad Program 2019 に参加して

今回私は、2019年2月15日から3月2日までの16日間、スペインにあるタラゴナという街に滞在し、ロビーラ・イ・ビルジリ大学に通って研修を行いました。期間中は主に、人権についての講義を受け、様々な視点から人権についての学びを深めました。講義最終日には、現地の学生と共にプレゼンテーションを行う機会もあり、発表に向けて現地の学生と英語でコミュニケーションを取るのはとても刺激的でした。また、研修先の大学にある看護教育施設や現地のプライマリーケアセンター、老人ホーム、大学病院なども見学し、スペインで実際に行われている看護教育や医療の現状を知ることができました。日本と比べて看護師が行うことのできる医療行為の幅が圧倒的に広く、医師が関わるのは一部と知り、とても驚きました。また、国内における医療従事者の配置や、勤務時間などのマネジメントがしっかりとされており、それによって医師の偏在や医療従事者の過労などはなく、皆生き生きと仕事をされているのも印象的でした。これまで日本の医療制度や医療現場の上辺のみしか知りませんでしたが、今回の留学で日本における医療をより深く理解し、さらに海外での医療を知ることによって、日本の医療をどうしていけば良いのか、また自分は将来どういう医療者を目指すのかを改めて考え直すきっかけにもなり、とても有意義な時間を過ごすことができました。今回このような機会を与えてくださった先生方、保健学科には心から感謝しています。

入江 未唯 (看護学専攻)

スペインの人権・看護プログラムに参加して

私は今回、2月15日から3月2日にかけて、スペインで行われたStudy abroad programに参加しました。私は、このプログラムで人権、またスペインの医療制度について学びました。
スペインの医療制度は日本と全く異なるものでした。日本では保険制度をとっており、患者が自分で病院を選んで医者に診てもらうことが一般的です。それに対してスペインでは、個人ではなく国が病院、医者、看護師などの数を計画的に管理しており、スペインの患者は病院ではなく自分の地域の決められたプライマリーヘルスセンターで診てもらい、症状の度合いによって病院に行くかどうかも決まります。また、看護師の役割にも大きな違いがありました。私たちは今回、看護学生の実習室、プライマリーヘルスセンター、老人ホーム、大学病院を見学しました。スペインの看護師は、日本では医者しかできない医療行為も行うことができます。例えばトリアージ、挿管、小児の胃ろう、点滴の計算、また未熟児に対する対応などを行うことができます。看護学生はそのような医療行為も実際にできるようにならなければいけません。そのために看護学生は少人数でシミュレーションを行い、フィードバックを行っていく中で実践的な技術を身につけていきます。
私が感じたことは、日本はまだまだ改善する点がたくさんあるということです。スペインでの医療制度は医者だけに頼ることなく、効率がいいように感じました。日本以外の制度も学ぶことができたという点でとても良い体験でした。

森 千優 (看護学専攻)

Study Abroad Program 2019 に参加して

私はこの度スペイン研修に参加しました。2月15日から3月2日までの約2週間のプログラムでした。プログラムの中では、スペインのタラゴナというところで授業に参加したり、ツアーに参加したりする中で、人権について学ぶことができました。人権のプログラムに加え、看護のプログラム部分もあり病院や診療所などを訪れ、スペインでの医療について学ぶことができました。スペインでの看護師の役割や働く様子を知ることで、日本とスペインそれぞれの利点と欠点を知ることができました。
 人権の授業の中では世界での人権問題や、法律、公衆衛生について学ぶことができ、実際にツアーに参加できたことで、様々な観光地や現地の歴史ある場所に行くことができました。また、授業には複数名の現地の大学の生徒も参加しており、グループワークなどを通して仲良くなることができました。研修中はホームステイでの滞在だったのですが、ホームステイさせていただくことで、スペインでの生活習慣や文化を知ることができ、興味深いことがたくさんありました。日曜日は自由行動だったため、バルセロナなどを訪れ、世界遺産などの観光地にも行くことができました。自分で旅行に行くよりもより深くスペインについて知ることができ、充実した研修となりました。

山田 莉子 (看護学専攻)

Study Abroad Program 2019 に参加して

私はStudy Abroad Program 2019という留学プログラムに参加し、2019年2月15日から3月2日の間、スペインカタルーニャ州のロビーラ・イ・ビルジリ大学に通いました。大学では人権問題についてやスペインの歴史についての講義を現地学生とともに受けました。普段、医療関係の授業を受けている身としては、人権問題について考えることができてとても勉強になりました。また、授業最終日には、現地学生を交えたグループで人権に関するテーマを選び発表を行いました。現地学生と一緒に発表内容を考えることで、スペインと日本の医療システムの違いなどについてより理解を深めることができたとともにスペインの学生と仲良くなることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。そして、講義がない時間には、医療施設の見学を行い、スペインの医療システムや看護教育体制について学びました。施設の見学をする中で、実習中のスペインの看護学生にお会いする機会が何度かあり、1対1で看護師から指導を受けている様子はとても印象的でした。講義や医療施設の見学の他にも、タラゴナの遺跡巡りをしたり修道院やワイナリーに行ったりしました。市場や旧市街には美味しい料理がたくさんあり、スペインの食文化にも触れることができました。このプログラムに参加し、とても充実した2週間を過ごすことができました。


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