ORS(orthopedic Research Society、整形外科基礎学会)で優れた研究者に贈られるNew Investigator Recognition Award (NIRA)を広島大学病院亀井直輔(かめい・なおすけ)助教と中佐智幸(なかさ・ともゆき)助教が受賞しました。 |
![]() 受賞式での亀井直輔助教(左から3番目)と中佐智幸助教(左から2番目) |
NIRAには683名のエントリーがあり、最終審査に残った44名が審査され、10名が受賞しました。米国をはじめ海外の施設の研究者が8名、日本の研究機関からはわずか2名の受賞でした。日本からの2名が本院職員でした。 |
受賞論文は次のとおりです。 |
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受 賞 論 文 |
演題 | Endothelial progenitor cells promote regeneration of injured spinal cord through Notch signaling |
要約 | 骨髄や血液中には血管の元になる血管内皮前駆細胞が存在し、この細胞を使った下肢虚血治療はすでに臨床研究で成果を挙げています。今回の研究では、脊髄損傷モデルに血管内皮前駆細胞を投与すると、血管新生とともに、損傷された神経の再構築が促進されることが判明し、その機序として、血管内皮前駆細胞と神経との間のシグナル伝達の関与を証明しました。今後は血液中の血管内皮前駆細胞を使った脊髄再生治療の開発が期待されます。 | ||
亀井直輔 KAMEI,Naosuke |
役職 | 広島大学病院再生医療部助教 |
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受 賞 論 文 |
演題 | The inhibitory effect of microRNA-146 expression on joint destruction in rheumatoid arthritis |
要約 | microRNA-146は、関節リウマチの滑膜組織、末梢血に強く発現していることが既に明らかとなっていた が、このたびの研究により、microRNA-146により破骨細胞分化が抑制されることが判明した。それと同時に、合成 microRNA-146の投与により、関節炎マウスの関節破壊がある程度抑制されることも明らかとなり、新たな関節リウマチの治療につながることが期待されます。 | ||
中佐智幸 NAKASA,Tomoyuki |
役職 | 広島大学病院整形外科助教 |
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