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【研究成果】味噌が脳卒中を抑制 ~日本人の長寿の秘訣が明らかに~

本研究成果のポイント

  • 味噌の効能として、血圧の上昇を抑制し、何らかの脳卒中の予防効果があることが分かりました。
  • 塩分による味付けを、味噌を含む発酵食品に代えることで、少しでも脳卒中が減少することが期待されます。

概要

 広島大学渡邊敦光名誉教授と広島大学大学院医歯薬保健学研究科吉栖正生教授らの研究グループは、味噌の効能について科学的な研究を行いました。疫学的に、味噌は胃がん、肺がん、肝腫瘍、大腸がんや乳がん等を予防することが報告されており、動物実験の結果として渡邊らは胃がん、肺腺癌、大腸がん、肝臓腫瘍等に、他の研究室からは乳がんに一定の予防効果があることを明らかにしています。

 がん以外でも最近、味噌を食べても血圧は上昇しないという疫学的な結果や、渡邊による動物実験の結果が報告されています。特に血圧については動物実験で追試が行われ同じ結果が報告されています。さらに閉経後の女性においてイソフラボンを多く取ることで脳卒中や心筋梗塞が抑えられること、味噌には弱いながら同様の抑制効果が認められることが国立循環器病研究センターから報告されています。

 このように味噌には、がんのみならず生活習慣病の改善効果が期待されます。

 平成29年8月4日、本件について、キャンパス・イノベーションセンター(東京都)において記者説明会を行いました。

表1:味噌と濃度の異なる食塩を与えた日数と血圧上昇の相関性

表2:味噌と濃度の異なる食塩を与えた日数と生存割合の相関性

論文情報

  • 題  目:Protective effects of Japanese soybean paste (miso) on stroke in stroke-prone spontaneously hypertensive rats (SHRSP) 
  • 著  者:Hiromitsu Watanabe, Megumi Sasatani, Toshiki Doi, Takao Masaki, Kenichi Satoh, and Masao Yoshizumi  
  • 掲 載 誌:American Journal of Hypertension 
  • DOI番号:10.1093/ajh/hpx129
【お問い合わせ先】

<研究に関すること>
広島大学 大学院医歯薬保健学研究科 
心臓血管生理医学 教授 吉栖 正生(よしずみ まさお)
TEL:082-257-5122 Fax:082-257-5124
E-mail:yoshizum-tky*umin.ac.jp (*は半角@に置き換えてください)

広島大学 名誉教授 渡邊 敦光(わたなべ ひろみつ)
TEL:082-257-5122 Fax:082-257-5124
E-mail:tonko*hiroshima-u.ac.jp (*は半角@に置き換えてください)

<記者説明会に関すること>
広島大学広報グループ
TEL:082-424-6762 Fax:082-424-6040
E-mail:koho*office.hiroshima-u.ac.jp (*は半角@に置き換えてください)


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