略歴
ハンガリー出身。エトヴェシュ・ロラーンド大学人文学部卒(ハンガリー・2009)、カーロリ・ガーシュパール・カルビン派大学大学院人文学研究科修了(ハンガリー・2012)、広島大学大学院文学研究科博士課程後期単位修得退学(2017)、広島大学大学院文学研究科博士号取得(2019)、広島大学大学院人間社会科学研究科育成助教(2019)、広島大学大学院人間社会科学研究科助教(2025)
教育・研究内容
専門は,昭和時代以降の日本現代文学である。これまで主として村上春樹文学について、「魔術的リアリズム」をキーワードに研究を行ってきた。近年は漫画や絵本を中心に、村上春樹文学のアダプテーション作品について研究を進めている。村上春樹の作品のほか、現代女性文学にも興味を持っており、村田沙耶香や今村夏子の作品も研究対象としてきた。また,英語圏・ハンガリー語圏を中心に,海外における日本文学の受容にも深い関心を持っている。教育面では,現代文学を中心に研究指導を行っており,日本文学を幅広い視点から捉え,創造力を促す教育を心掛けている。
主な研究業績
- 「村上春樹「眠り」とその漫画アダプテーションにおける女性の身体表象 ―「不気味なもの」と性の越境を中心に」二宮智之ほか編『文学をひらく鍵―ジェンダーから読む日本近現代文学』鼎書房、2024年12月、pp.235-255。
- 「アダプテーションとして読む漫画『かえるくん、東京を救う』 ―原作からの逸脱と物語の再文脈化を中心に」『早稲田大学国際文学館ジャーナル』第2号、2024年3月、pp.1-11。
- 「「紐帯」としての村上春樹文学―「村上春樹RMXシリーズについての一考察」、曾秋桂編集・中村三春監修『村上春樹における「紐帯」(Solidarity)』村上春樹研究叢書10、淡江大學出版中心、2023年6月、pp.75-102。
- “Japanese Literature in Contemporary Hungary: Trends in Translation and the Influence of Haruki Murakami,” Archiv Orientální, 89 (2), 2021, pp. 311-337.
- 「村上春樹『騎士団長殺し』における「ヨーロッパ」―「マギッシャーレアリスムス」との関連性と「アンシュルス」のモチーフを中心に」『近代文学試論』(56)2018年12月、pp.53-68。