夏場に大量発生し、漁業被害をもたらしたり、発電所の取水口に詰まって操業を停止させるなどの
問題を引き起こしている「ミズクラゲ」の嫌がる物質を、生物圏科学研究科の上真一教授と
東京海洋大学の石井晴人助教らの研究チームが特定しました。
上教授らは、海藻やホヤ類など約60種類の抽出物質について、クラゲの幼生やポリプに与える
影響を観察した結果、石垣島産の海藻・マクリの抽出物質にはクラゲの幼生が付着せず、
ポリプを死滅させる効果があることを確認しました。
天然由来の成分のため環境への影響もなく、実用化すれば、ミズクラゲの大量発生を抑制したり、
漁業被害を軽減することができると考えられるため、今年度から東京湾などで実証実験を
始める予定です。
<この研究に関するお問い合せ先>
大学院生物圏科学研究科 海洋生態系評価論研究室
教授 上 真一
TEL: 082-424-7940
E-mail: suye@hiroshima-u.ac.jp (@は半角に変換して下さい)