以下の講義が2025年度後期の学部の「名講義」の上位10科目に挙げられました。(ただし、実習等及び受講者10人未満の講義は除いています。説明文は、講義概要や到達目標等から抜粋しています。)
有機構造解析 池田 篤志
有機化学の研究において、スペクトル測定を利用した化合物の構造解析・同定は欠くことのできない基本的な手法である。 本科目では、水素および炭素の核磁気共鳴スペクトル(NMR)、赤外線吸収スペクトル(IR)、および質量分析法 (MS)、紫外可視吸収スペクトル(UV-vis)を利用した構造解析に関する基本的知識の講義とそれらを用いた演習を行い、以下の知識と能力を習得することを授業の目標とする。
(1)各スペクトルの定量性、定性性を理解し、得られる情報の種類・質の差異と特徴を理解する。
(2)水素核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR)における化学シフトと簡単なスピン結合を理解し、これらを利用した構造同定ができる。
(3)1H-NMRにおける比較的複雑なスピン結合系を解析することが出来る。
(4)磁気的非等価性について基本的な考え方が理解できる。
(5)炭素核磁気共鳴スペクトル(13C-NMR)における化学シフトを利用し、構造解析に利用することができる。
(6)赤外線吸収スペクトル(IR)における種々の官能基の特性吸収を理解し、構造解析に利用することができる。
(7)質量分析法(MS)における、分子イオンピーク、フラブメンテーション、同位体パターン、不飽和度などの各概念を理解し、これらを構造解析に役立てることができる。
(8)紫外可視吸収スペクトル(UV-vis)の予測と評価ができる。
(9)上記各手法を組み合わせ、スペクトル的手法のみで未知化合物の構造解析ができる。
機械材料II 岡本 康寛
機械材料Iに続き、本講では機械や構造物の構造用および機能用材料として用いられる鋳鉄、各種非鉄金属、プラスチック、セラミックスおよび複合材料の機械的性質を主とする諸特性とその発現機構および強化機構について理解する。 本講義を受講することにより、
(1) 種々の機械に用いられる材料の基礎的知識を修得する。
(2) 利用可能な材料を選択できる能力を修得する。
伝熱論 荻 崇
基礎化学工学及び応用数学をベースとして、物質間の温度差に基づいて移動する熱エネルギーの移動の評価について基礎的事項を学び、物質の種類、熱源の有無、非定常性、流体の流動状態などによる熱の移動量の変化および熱の移動が関係する操作の設計の基礎を学ぶことを目的とする。 なお、「知識・理解」、「能力・技能」の評価項目は、下記のとおりである。
(1) 伝導伝熱、対流伝熱、放射伝熱の特徴および相違点を確認する。
(2) 熱伝導方程式を直交座標系、円筒座標系、球座標系で導出し、意義を確認する。
(3) 平板、円筒、球体での定常熱伝導を理解する。
(4) 発熱を伴う定常熱伝導を理解する。
(5) フィンからの放熱現象を理解し、放熱の重要性を把握する。
(6) 非定常熱伝導を理解し、変数分離法を取得する。
(7) 非等温流れにおけるエネルギー保存式の解法を理解する。
(8) 自然対流伝熱および沸騰伝熱における熱の移動を理解する。
(9) 伝熱係数の意義と求め方、関連する無次元数を理解する。
(10) 黒体および非黒体間の熱放射による熱の移動を理解する。
基礎化学工学 荻 崇
本科目では,化学工学のみならず工学の広い分野で重要な基礎的概念である、流体の流動現象、熱の移動現象、物質の拡散現象の概念を修得し、これらの現象の定量的、数学的表現法を学習し、移動現象の速度論的基礎を学ぶ。 なお、「知識・理解」、「能力・技能」の評価項目は、下記のとおりである。
(1) Newtonの粘性の法則と運動量流束の概念、Fourierの法則と熱流束の概念、Fickの法則と拡散(物質)流束の概念のイメージを修得する。
(2) 層流・乱流の概念を修得する。Reynolds数の定義と物理的意味を修得する。運動量収支(Shell Balance)から層流の速度分布が導出できる。
(3) 流体摩擦係数の定義を修得する。圧力損失が計算できる。
(4) 機械的エネルギー収支式(Bernoulliの式)の概念および物理的意味を修得する。
(5) 拡張されたBernoulliの式を修得する。ポンプの所要動力が計算できる。
(6) 熱伝導による温度分布および熱流束がShell Balanceから導出できる。
(7) 温度境膜、伝熱係数の概念を修得する。Nusselt数、Prandtl数の物理的意味を修得する。
(8) 熱交換における熱交換量が計算できる。総括伝熱係数の概念を修得する。対数平均温度差の概念を修得する。
(9) 二重境膜説の概念、および境膜物質移動係数、総括物質移動係数の概念を修得する。
応用数学I 鄭 容武
(1) 微分方程式に関する基本的な術語や概念を理解すること。
(2) 1階線形微分方程式の解法を身につけること。
(3) 変数分離形の微分方程式の解法を習得すること。
(4) 線形微分方程式の解法の一般的な原理を理解すること。
(5) 2階定数係数線形微分方程式が解けること。
(6) 高階定数係数線形微分方程式と1階連立微分方程式の関係について知ること。
(7) 微分方程式のべき級数解を数学的に正しく扱うこと。
反応工学 長澤 寛規
反応速度を基礎にして体系化された反応工学を学ぶとともに、反応速度式の解析法およびこれに基づく反応装置の設計と操作法を修得する。
大規模システム計画学 濱田 邦裕
船舶・航空機・自動車などの輸送機器の設計・生産システムについて学習する。本講義を受講することにより
(1) 設計活動の基礎を理解し、簡単な製品の機能および機能と実体との関連性を考察することができる。
(2) 多目標問題における基礎的な解の選定手法を理解し、それらを利用して複数の案の優劣を評価できる。
(3) 動的計画法を利用して、簡単な工程設計の最適化を行える。
(4) PERT手法を利用して、プロジェクトスケジューリング問題におけるクリティカルパス、最早・最遅時刻を算出することができる。
(5) ディスパッチングルールを利用して、簡単なスケジューリングを行うことが出来、その結果をガントチャートによって表現できる。
(6) 日本的生産システムの特徴、および設計・生産活動支援のための計算機技術の概要を説明することができる。
成形加工学II 松木 一弘
生産加工技術の重要部門である塑性加工と粉末冶金について講義する。本講義により、学生は塑性加工と粉末冶金の加工原理、重要な技術的課題(うまく加工するための視点)、加工法選択・改善について理解することができる。
(1) 鋳造加工の種類と特徴について理解・説明できる能力を修得する。
(2) 鋳造製品を設計、製造していく手法および原理を理解し、応用展開できる能力を修得する。
(3) 粉末治金加工法の原理と特徴を把握し、説明できる能力を修得する。
(4) 焼結部品(粉末冶金製品)を量産機器の設計に取り入れる上での判断力を修得する。
材料科学 松木 一弘
近年、技術の進歩に伴って、機械や機械システムの高度化のために新しい材料の開発が迫られる場面も多くなり、「材料のわかる機械技術者」や「機械のわかる材料技術者」の要請が強くなった。この場合の「材料」には微視的な性質や挙動にまで立ち入らなければならない内容が多く含まれるようになってきている。本講義では、後続の材料関連の講義の基礎として、機械材料の構造と変化をもたらす諸現象を理解する。
(1)結晶構造の種類、結晶内の方向と面の表示、結晶欠陥および材料の構造を理解・説明できる能力。
(2)平衡の概念、平衡状態図および原子の拡散、相変態を理解説明できる能力。
(3)弾性変形、擬弾性および熱膨張等の原子の結合に起因する性質を理解・説明できる能力。
(4)結晶のすべり変形と塑性変形、転位の運動および材料の強化機構を理解・説明できる能力。
輸送流体力学 陸田 秀実
輸送機器周りの流れなどを理解するために必要となる基礎的な考え方、解析手法を学び、その応用・発展を可能とするための専門知識と応用力を培います。
(1) 輸送環境・流体工学分野の科目を理解するための基礎を習得する。
(2) 質点系力学と流体力学の違いについて説明できる。
(3) 応用数学、力学演習等の知識を利用して流れを支配する方程式について理解できる。
(4) 実現象の特徴を理解し、理論を用いて実現象を説明できる。

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