プログラムの目的

プログラムの目的

21世紀の社会では、医療や産業での放射線利用や開発国での原子力開発は益々加速を続けていますが、その一方で、放射線の安全を担保するシステムの脆弱性が明らかになっています。さらに、近年の国際情勢の不安定化は核テロの脅威さえも生んでいます。この様な社会状況の変化に対応し、放射線安全や放射線防護、そしてそれが破綻した場合の放射線災害に対応し、その復興を主導できるグローバルリーダーが国際的に求められています。

 

そこで、本プログラムでは、放射線災害に適正に対応し、明確な理念の下で復興を主導できる判断力と行動力を有し、国際的に活躍できるグローバルリーダー( フェニックスリーダー) を育成します。そのため、原爆からの復興を支えた総合大学である広島大学の実績と経験を生かして、医学、環境学、工学、理学、社会学、教育学、心理学などの分野横断的な専門学術分野を結集し、「放射線災害復興学」を確立し、“放射線災害から生命を護る人材”、“放射能から環境を護る人材”、“放射能から社会と子どもを護る人材”を育成することを通して、21世紀のモデルとなる安全 ・安心の新社会システムの確立に貢献します。

-放射線災害医療コース(4年一貫制)―

放射線災害から生命を護る人材の育成

6年制学部卒業生(医師、歯科医師、薬剤師、獣医師)、修士課程修了生(医学物理士等)が対象です。

・被ばくの影響評価とその診断・治療

・放射線による発がんと遺伝的影響の機序とそのリスク評価

・放射線汚染ストレス下のメンタルケア

などの修得

-放射能環境保全コース(5年一貫制)―

放射能から環境を護る人材の育成

4年制学部卒業生(理工農系、人文社会系)、修士課程修了生(理工農系、人文社会系)が対象です。

・核分裂反応や反応生成物の化学的性質の分析

・環境中・飲食物中の放射性物質汚染の測定・評価・解析

・放射能の除染や放射性廃棄物の適切な処理・保管

などの修得

-放射能社会復興コース(5年一貫制)―

放射能から社会と子どもを護る人材の育成

4年制学部卒業生(理工農系、人文社会系)、修士課程修了生(理工農系、人文社会系)が対象です。

・放射線災害・風評被害がもたらす社会不安の軽減

・被災住民のコミュニティー再構築の支援

・放射能汚染ストレス下における健全な子育て環境の支援

などの修得


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