広島大学放射光科学研究センターは、平成8年度に放射光を用いた物質科学研究および生命科学研究を推進するために設置された教育研究センターです。平成14年度には全国共同利用施設として放射光科学研究の教育研究拠点として活動を展開しています。
現在、放射光科学分野は急速な発展を遂げており、研究の多様化、複雑化がより一層進んでいることから、新しい研究領域に取り組む若手人材の育成が強く求められています。広島大学放射光科学研究センターは、先端的研究環境を活用した実践的な人材育成に取り組んでおり、専門的な知識と特殊技術を修得できる環境を提供しています。
センター教員は全て理学研究科物理科学専攻の協力講座として学部・大学院の講義や研究指導に従事し、卒業研究および大学院修士、博士課程の学生指導を行っています。放射光物理研究室では、光源用高エネルギー電子加速器の研究、特に大電流蓄積時のビーム不安定性等、HiSORの性能向上に資する加速器科学の研究を推進しています。放射光物性研究室では、アンジュレータからの大強度放射光を用いた高分解能電子構造解析や偏向電磁石からの放射光を用いた磁性研究、さらに物質表面にナノスケールの物質構造を創製しその性質を探る研究に取り組んでいます。新たな研究を展開するために必要となる新規装置の開発にも積極的に取り組んでおり、例えば、電子のスピンを検出するスピン偏極光電子分光装置の開発研究など、センターの放射光利用研究をさらに高度化するための開発を行っています。
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