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宇宙科学センター

広島大学宇宙科学センターは、大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台より譲り受けた1.5m光学赤外線望遠鏡(赤外シミュレーター)を機軸に、X線やガンマ線などの高エネルギー天文衛星と密に連携した最先端の観測天文学研究を推進する母体として、2004年4月1日に発足しました。東広島市や国立天文台などの協力を得て、宇宙科学センター附属東広島天文台が西条町下三永の標高500mの山頂に完成し、望遠鏡整備や観測装置開発など研究基盤の整備を進めています。2006年夏から試験観測に入り、2007年からGLAST衛星の打ち上げに合わせて本格的な観測・研究を開始します。

この1.5m望遠鏡は、国立天文台三鷹キャンパスに1994年に設置され、すばる望遠鏡に取り付けられる観測装置や鏡の試験などに活躍してきました。1.5mというのはこの反射型望遠鏡の主鏡の直径です。主鏡が大きいほど暗くて遠い天体まで観測することができます。国内に設置されている望遠鏡としては3番目の大きさを誇ります。すばる望遠鏡などの世界的な大望遠鏡に比べると、大きさでは勝てませんが、機動的な運用と極めて自由で豊富な望遠鏡観測時間は、大望遠鏡では到底得ることが出来ない特長です。

宇宙科学センターでは、1.5m望遠鏡とその観測装置を高エネルギー天体の観測に特化して、世界的にもユニークな宇宙・天体物理学を推進することを目指しています。X線やガンマ線を放出する高エネルギー天体には、ガンマ線バーストや、ブラックホール連星、中性子星連星、その他激変星などが含まれ、その多くが突発的あるいは一過性の激しい現象を示します。これらの特異な宇宙物理を理解するためには、その一時的な現象を如何にすばやく正確に捕らえるかが重要なポイントになります。つまり、天体出現のアラート(位置情報を伴う警報)に即応して観測を開始することや、激変の可能性がある天体を継続してモニターすることが欠かせません。また、X線観測衛星や、ガンマ線観測衛星の観測計画と組んだ同時多波長観測も非常に有効です。観測プログラムが自由に決められる大学附設の専用型望遠鏡の特徴を生かし、世界第一線の研究を行います。
    

〒739-8526 東広島市鏡山1-3-1
TEL:082-424-5765 FAX:082-424-0717


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