叢書インテグラーレ010

反差別・統合・多民族共生 ―欧州と日本の経験から考える

広島大学大学院総合科学研究科 編
クロード・レヴィ アルヴァレス、材木 和雄、中坂 恵美子 責任編集

判型:B6判
ページ:200ページ
ISBN:978-4-621-08523-3
発行年月:2012-02
価格:1,995円
出版社:丸善出版(株)

出版社による内容紹介
本書では、欧州における移民の歴史、法及び政策、学術及び政治的な統合概念を取り上げ、欧州における移民との共生への模索の現状を考える全体的な枠組みを提供(第I部)するとともに、いくつかの領域における具体的な事例と問題点を提示(第II部)することで、日本における移民の状況の実例と政策について検討(第III部)し、日本の移民政策の課題を浮き彫りにする。

目次

第I部 欧州の全体的な枠組み
 第I章 EUにおける移民の統合政策の方向性
 第II章 EUの共通移民政策と反差別法 ―オーストリアにおける実施例
 第III章 フランスにおける統合概念の学術的用法と政治的用法 ―人口学的・社会的・政治的な過程と関わって
第II部 欧州の事例と問題
 第IV章 表現の自由と人種差別 ―ムハンマド風刺画事件後の国際人権機関の動き
 第V章 2005年のフランスにおける暴動 ―背景分析とその後の対応
 第VI章 学校は共生の習得に貢献しているのか? ―フランスと日本についての考察
 第VII章 ユーゴスラヴィアにおける「クロアチア出身のセルビア人」の過去と現在 ―内戦によって排除された民族をめぐる共生と統合の問題
第III部 日本の経験と課題
 第VIII章 遠来の隣人たち ―見ようとしないのは誰か
 第IX章 日本人と在日コリアンの「協働」「共生」 ―大阪市生野区の事例
 第X章 日本の移民政策の盲点と課題 ―東アジア共同体の議論に向けて
結論と展望 今、日本の扉の前で改善を待っている「共生社会」


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