日本文学語学の探求

言葉の海へ ―日本文学語学の世界―

本分野では、日本の言葉と文学について学びます。言葉を使って考えることにより、人間は道具を作り、豊かな文化をはぐくんできました。また、言葉を使って空想することにより、文学という、現実を超えた自由な世界を作りました。日本における言葉の諸相・歴史、日本文学の世界を深く考え、味わいます。

何をしてきたか、何をするか ―内容と歴史―

具体的には日本語学と日本文学の二つの領域があります。日本語の歴史や現代日本語の特色などを研究する日本語学と、上代から江戸時代までの文学を扱う古典文学、明治以降の文学を追う近現代文学の三分野からなる日本文学です。

本分野は、戦前の広島文理科大学以来の長い歴史と伝統を持ち、その間、日本学士院賞に輝いた金子金治郎・小林芳規両博士らの収集による連歌資料や角筆文献、更には、美しい奈良絵本、江戸時代の和学者伴蒿蹊の自筆稿本や、日本でも屈指の読本コレクション、明治初期の近代諸文献など、多くの貴重な資料を蔵しています。歴史と伝統ある教育と研究の世界です。

どのように学ぶか ―カリキュラムと研究生活―

二年次からプログラムにそって本格的に専門科目を学びます。日本文学語学の基本的な知識と研究方法を身につける概説・研究法、自ら調査研究し成果を発表する演習Ⅰ・演習Ⅱ、卒業論文と連動させつつ専門分野の研究推進力を高める特別演習などが、学年の進行とともに有機的に履修できるようプログラムが組まれています。

また授業以外では、三年次の研究発表会、四年次の卒業論文中間発表会などが開催され、分野所属の学部生・大学院生・教員が一堂に会して発表を聴き、意見を述べます。切磋琢磨の気風漲みなぎる学問の場で大いに力をつけて下さい。

楽しく厳しく ―学生生活の日々―

二つの世界のハーモニーです。

一つは研究会活動。古典から現代までの日本語を対象とする日本語研究会、王朝の香り高い雅びの文学を読む平安文学研究会、江戸文化や文芸を幅広くとり上げる近世文学研究会、明治以降の近現代文学を論じあう近代文学研究会と現代文学研究会。様々に繰り広げられる学生と教員の議論、読み、語り、コンパなど、厳しく楽しい空間がここにあります。

今一つは、様々に行う親睦の会。各学年によるクラス会、卒業生を送る予餞会などなど、もう一つの学生生活を十二分に味わいます。先輩たちの知られざる一面を見るのも楽しいことです。

奈良絵本のさし絵

▲美しく彩色された奈良絵本のさし絵

古文献類

▲角筆が記された古文献類


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