林 楚宜[詳細]

略歴

 中国出身。北海道大学大学院文学院言語科学講座博士課程前期課程修了(2019年〜2021年)、広島大学大学院人間社会科学研究科博士課程後期課程修了(2021年〜2025年)、広島大学大学院人間社会科学研究科特任助教(2025年)

教育・研究内容

 日本語の語彙史・辞書史・文字史を中心に研究を進めています。とくに、平安時代や鎌倉時代に書かれた古辞書を対象とし、その中でも『類聚名義抄』などの古辞書写本を分析しています。これらの資料を電子化・データベース化することで、語彙・訓読・辞書構造の変遷を実証的に解明することを目指しています。さらに、AIやデジタル技術を用いた資料解析を通じて、漢字文化圏における文字文化の伝承や変容を比較的に考察しています。また、博物館や図書館における資料整理・文献調査にも取り組んでいます。教育活動では、文献資料の読解を基礎としつつ、人文情報学の視点から「ことばと文化」を総合的に捉える力の育成を重視しています。

主な研究業績

  • 「和訓注からみた改編本系『類聚名義抄』―和訓の継承と増補を中心にー」、訓点語学会第130回研究発表会(京都大学)、2024年5月
  • 「観智院本『類聚名義抄』の問題訓について」、『国文学攷』252輯、2022年6月、pp.1-18


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