広島大学の「大型強度試験機」を大和ミュージアム(呉市)へ譲り渡すことになり、7月6日(水)、工学研究科にて贈呈式を開催しました。
同贈呈式には、小村和年呉市長、戸髙一成海事歴史科学館長、浅原利正広島大学長、吉田総仁工学研究科長はじめ約130名が列席し、浅原学長から小村市長へ目録を贈呈し、小村市長から感謝状が手渡されました。 その後、清水髙技術班長がデモンストレーションを行い、往年の活躍を惜しみつつ本学での役目を終えました。今後は、大和ミュージアムでの展示に向けて、解体・運搬となる見込みです。
【大型強度試験機について】 本試験機は、艦船や橋梁などの強度を解析する水圧式の試験装置で、全長28メートル、高さ5メートルで重さは420トン。また実験可能な供試体は圧縮試験で15.1mまで、引張試験では12.1mまでと国内最大級のものです。 昭和初期に、旧呉海軍工廠が戦艦「大和」建造のためドイツから輸入し、戦後は、鉄道技術研究所が車両連結機の開発や、滑車・継手関係の強度実験に利用されました。 昭和42年に広島大学工学部に移管され、瀬戸大橋や明石海峡大橋の橋梁構造物の強度試験や、船体構造、コンクリート構造、および鉄筋コンクリート構造物、高層ビル、機械部材の強度実験など、その能力は産業技術の発展に大きく貢献しましたが、老朽化が進み本来の能力に及ばず、この度、 「大和」のふるさと呉市へ寄贈の運びとなりました。
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小村呉市長(左)と浅原広島大学長(右) |
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前列左から戸髙館長、小村市長、浅原学長、吉田研究科長 後列左から藤井四類長、菅田副研究科長、杉本副研究科長、 |
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清水技術班長(右端)による最後のデモンストレーション | ||