平成28年11月10日(木)に第47回広島大学バイオマスイブニングセミナー(第3回広大ACEセミナー)を開催しました。
【当日の講演内容】
解説 広島大学大学院工学研究院 教授 松村幸彦

講演 広島大学大学院先端物質科学研究科 准教授 岡村 好子
「低級有機酸資化性細菌によるコンブ発酵廃液処理と軽油生産の可能性」
低級有機酸資化性細菌Nitratireductor sp. OM-1株は、コンブ発酵廃液中に含まれる全ての低級有機酸を資化することができます。第36回のセミナーでは、実廃液中の有機酸を全て消費したことを報告しましたが、今回は廃液中のメタン発酵細菌叢と協働してCODおよび汚泥を低下させる効果について報告します。
さらに最近、資化した有機酸および培養条件によって、蓄積する軽油の種類およびその蓄積量が変化するというユニークな性質を見いだしました。この性質を利用して、海藻バイオマスから軽油生産の可能性について議論したいと思います。

講演 広島大学大学院工学研究院 助教 神名 麻智
「バイオエタノール生産における糖化及び発酵のモデル化」
バイオエタノールは石油に代わる新たな燃料としてその利用が期待されています。そのバイオエタノールは、リグノセルロースから前処理,糖化,発酵という過程を経て生産されます。本研究ではこの糖化,発酵に焦点を絞り,この2段階の反応を同時に行なう同時糖化発酵をモデル化することを試みました。また、糖化反応速度を上げるためにセルロースを水に溶かした水熱溶解セルロースを用いた糖化反応のモデル化も併せて報告します。

【お問い合わせ先】
中国地域バイオマス利用研究会(広島大学大学院工学研究科機械システム工学専攻内)
TEL:082-424-5762
FAX:082-422-7193
E-mail:bprc*hiroshima-u.ac.jp(注:*は半角@に置き換えてください)