「SAGAs(探す)」の科目「AS統計科学」

(4)「AS統計科学」(第2学年ASコース,1単位)

開設の目的

 統計的手法を用いて実験方法の妥当性を検証し,また,実験条件の変化による結果の差を判断するための知識や技能の習得は,課題研究の推進には不可欠である。そこで,推測統計の基礎的な手法を学び,課題研究において統計に基づく判断能力を高めるための新たなカリキュラム及び評価方法の開発を目指し,学校設定科目「AS統計科学」を開設する。

目標

1.諸科学において科学的論拠(エビデンス)に基づく論理展開をする力を身に付ける。その考え方・方法論として,推定や検定の方法を理解する。また実習を通して,現実の事象の解析に推定や検定の手法を活用する。

2.仮説の構築,実験・調査のデザイン,データ処理,モデリング,解釈という実習を通して,科学者・技術者の文脈で必要な統計及びデータサイエンスの知識や技能を習得し,課題研究に活用する。

内容・年間指導計画

 実験方法の妥当性や実験条件の変化による結果の差を検証するための統計的推測ができるようになることを目指して,推定や検定等の手法の理解を深める学習を行う。さらに,課題研究で得られたデータについて,推定や検定の考え方を用いて分析するレポート課題を与え,課題研究において統計に基づく判断能力を高める視点や態度を養う。

 【1学期(14時間)】:確率分布とその性質,母集団と標本

 【2学期(14時間)】:推定とその利用,仮説検定の考え方 

 【3学期(7時間)】:情報と統計,自然科学への統計の活用

指導方法

 情報科・数学科教員の連携による講義・演習,また,必要に応じて理科教員,外部講師によるチーム・ティーチングを実施

学習指導要領に示す既存の教科・科目との関連

 第2学年のASコースの生徒は,科目「社会と情報」を1単位減じており,その代替措置として「AS統計科学」1単位を実施する。「社会と情報」の学習内容を保証するため,問題の発見と明確化,分析,解決策の検討,実践,結果の評価について統計的な手法を用いることで,科目「社会と情報」の「(4)望ましい情報社会の構築」を中心とした学習内容を位置づける。

シラバス


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