スーパーサイエンスハイスクール(第4期:平成30~34年度)

スーパーサイエンスハイスクール事業

 本校は,平成15年度から指定を受け,継続的に研究開発に取り組んでいます。

 平成30年度から平成34年度まで,新たに第4期目の指定を受けました。

SSH(第4期)研究開発課題

 社会に開かれた科学技術を先導する人材育成の起点となる科学教育カリキュラムの開発

【研究仮説】

 教育課程上に学校設定教科「SAGAs(探す)」を設置し,「課題研究」を中核とした科学教育カリキュラムを開発,実施することによって,科学的(Scientific),高度かつ専門的(Academic),国際的(Global),主体的・自律的(Autonomous)な素養を備えた「Sagacity((賢明な判断が下せる)洞察力,深い知性,先見の明)」を形成し,社会に開かれた科学技術(未来社会の創造に向けた科学技術イノベーション)を先導する人材を育成・輩出することができる。

【研究開発の目的】

 社会的変化が人間の予測を超えて加速度的に進展する大変革時代に,「社会に開かれた科学技術(未来社会の創造に向けた科学技術イノベーション)」を先導する人材を育成,輩出するために,その基盤となる能力「Sagacity」を形成する学校設定教科・科目を教育課程上に設置し,「課題研究」を中核とした科学教育カリキュラムを開発する。

【研究開発概念図】

【研究開発の内容】

【学校設定教科「SAGAs(探す)」】

 第2学年より,普通科5クラスのうち,1クラスをAS(Advanced Science)コース,4クラスをGS(General Science)コースとしています。

新・学校設定教科「SAGAs(探す)」の各「学校設定科目」

【成果を検証評価する方法】

①学校設定教科の各科目における生徒のパフォーマンス評価の実施(全学年)

 学校設定教科「SAGAs(探す)」の実施に伴い,各科目でのパフォーマンス評価を行う。第3期で作成した学校設定科目の評価規準・評価指標(ルーブリック)をもとにして,新たに第4期の研究開発の目的・目標に即した評価規準・評価指標(ルーブリック)を作成し,成果物に基づく評価を行う。評価は,単年度で学期ごとの計3回実施し,次年度の指導計画の改善にフィードバックさせる。なお,第1学年の「総合科学」,第2学年の「AS科学探究Ⅰ」及び「GS総合科学探究Ⅰ」,第3学年「AS科学探究Ⅱ」及び「GS総合科学探究Ⅱ」においては,3年間の課題研究を実施するため,第3期で作成した「課題研究」の評価規準・評価指標(ルーブリック)をもとに,新たに学年ごとの到達目標を明確にした3年間の評価規準・評価指標(ルーブリック)を作成する。また,課題研究の評価においては,研究ポートフォリオ,研究プレゼンテーション(校内での発表会),研究論文等を評価材料とする。

②生徒の科学的探究能力の伸長及び情意面の変容を図る調査の実施(全学年)

 第3期までに実施してきた質問紙法による生徒の情意面の変容調査,PISA調査課題を用いた科学的リテラシーの評価調査,「科学についての知識」の定着度調査等を,第4期の研究開発の目的・目標に即して改善・修正し,単年度ごとに生徒の科学的探究能力の伸長及び情意面の変容を図る調査を実施する。調査内容の開発及び結果の分析については,広島大学と共同で実施する。

③「Sagacity」の評価スキームに基づく調査の実施(第3学年)

 広島大学と共同で「Sagacity」の評価スキームを作成し,単年度ごとに第3学年生徒を対象に調査を実施する。ASコース生徒とGSコース生徒の結果を比較・分析し,課題研究を中核とした科学教育カリキュラムの実施の効果及びASコース生徒対象の高度化・国際化プログラムの効果等を検証する。

④卒業生の進路状況及び「Sagacity」の伸長に関する意識調査の実施

 第4期の教育課程を経験した卒業生の進路状況及び高等学校卒業後以降の「Sagacity」の伸長に関する意識調査を単年度ごとに実施する。また,第3期までの旧SSコース卒業生との調査結果の比較を行い,第4期の研究開発による卒業生のキャリアパスへの効果を検証する。調査内容の開発及び結果の分析については,広島大学(大学院教育学研究科)と共同で実施する。

⑤教職員の授業改善・指導改善に関する調査の実施(全教職員)

 第3期で実施した調査を継承し,単年度ごとの調査を実施する。第3期の結果と比較して,第4期の研究開発による教員の職能成長への効果を検証する。

⑥保護者の意識調査の実施(全学年の保護者)

 第3期で実施した調査を継承し,単年度ごとの調査を実施する。第3期の結果と比較して,第4期の研究開発による保護者への効果を検証する。

⑦研究開発内容の達成度評価の実施(運営指導委員)

 第4期の研究開発内容の達成度について,運営指導委員による単年度ごとの評価を実施する。後述の「年度別研究計画・評価計画」に即した評価規準を作成し,評価の結果をもとに内容の改善を行う。

⑧学校設定教科の実施状況の評価の実施(運営指導委員,広島大学附属学校園評価委員会等)

 第4期から実施する学校設定教科「SAGAs」の実施状況について,運営指導委員及び広島大学附属学校園評価委員会等の外部評価者による,単年度ごとの評価を実施する。SSH事業を通じた学校の変容及び研究開発の成果・普及の達成度を検証する。

【平成30年度の研究計画・評価計画】

(1)研究計画

①「S」:教科融合型授業及び「課題研究」の年間指導計画を改良・修正する。

 第1学年「総合科学」,第2学年「AS統計科学」「GS社会と統計」「ASサイエンス・コミュニケーション」「GSクリティカル・コミュニケーション」「AS科学探究Ⅰ」「GS総合科学探究Ⅰ」において,教科融合型授業及び課題研究を実施する。

第1年次は,第3期で実施した「課題研究基礎」「課題研究」「現象数理解析」「科学英語表現」の内容をふまえて実施し,第2年次に向けての年間指導計画を改良・修正する。

②「A」:広島大学との高大連携・接続システムの全体計画・年間計画を検討・作成する。

 第2学年「AS科学探究Ⅰ」「GS総合科学探究Ⅰ」においては,第3期で実施した特別講義,研究実習,研究室訪問学習等を実施するともに,大学教員・大学院生による課題研究の指導・支援プログラム,大学教養教育科目の受講等の内容について検討し,第2年次に向けての全体計画・年間計画を作成する。

③「G」:海外連携校と「課題研究」を協働的に進めるための方略(ASコース)及び広島大学留学生との「課題研究」を通じた交流プログラムの内容・方法(GSコース)を検討・作成する。

 第2学年ASコースでは,韓国やタイ国等の連携校との研究交流を行うとともに,海外訪問・訪日研修を実施する。第2年次に向けて,連携校教員とともに課題研究を協働的に進めるための内容・方略を検討する。また,第2学年GSコースでは,広島大学の留学生との課題研究を通じた交流プログラムを試行し,第2年次に向けて,広島大学と共同でその内容・方法について検討する。

④「A」:「課題研究」の指導・評価方法を改良・修正する。

 第3期までの指導事例及び第3期で開発した「課題研究」の評価規準・評価指標(ルーブリック)を整理するとともに,第1学年「総合科学」,第2学年「AS科学探究Ⅰ」「GS総合科学探究Ⅰ」の実践結果をもとに,指導・評価方法を改良・修正する。

(2)評価計画

 【成果を検証評価する方法】で示した①~⑧の方法のうち,内部評価として,

 ①学校設定教科の各科目における生徒のパフォーマンス評価

 ②生徒の科学的探究能力の伸長及び情意面の変容を図る調査

 ⑤教職員の授業改善・指導改善に関する調査

 ⑥保護者の意識調査

を実施する。なお,第1期から第3期で実施してきた評価については,その継続性に留意し,前回との比較が可能な評価となるよう工夫する。

 また,①~⑥の結果をもとに,外部評価として,

 ⑦研究開発内容の達成度評価

 ⑧教育課程(学校設定教科)の実施状況の評価

を実施する。⑦と⑧については,管理機関である広島大学及び運営指導委員会で作成した評価規準・評価指標に基づき実施する。内部評価の③「Sagacity」の評価スキームに基づく調査,④卒業生の進路状況及び「Sagacity」の伸長に関する意識調査については,広島大学と共同で調査方法の原案を検討・作成する。

【成果の普及・公表について】

①広島県教育委員会等との連携のもと,学校設定教科「SAGAs」の授業実践の成果及び3年間の科学教育カリキュラムを,本校が発刊する電子ジャーナルに掲載し,公開する。

②広島県教育委員会等との連携のもと,10月開催の「教育研究大会」及び2月開催の「SSHの日」にて,学校設定教科「SAGAs」の各科目の授業公開・研究協議を行う。

③教育系の学会及び各種全国大会(日本理科教育学会全国大会,全国算数・数学教育研究大会等)において,学校設定教科「SAGAs」の各科目の授業実践の成果や課題研究の指導・評価事例を発表する。

④広島県教育委員会主催の「広島県高等学校教育研究・実践合同発表会」にて,SSH事業の成果発表を行う。

⑤11月中旬開催の「課題研究中間発表会」,2月開催の「SSHの日」にて,生徒による課題研究の成果発表会を行う。なお,「SSHの日」では,海外連携校生徒及び広島県内の高等学校生徒と合同での成果発表を行う。

⑥「SSHパンフレット」及び「課題研究論文集」を発行・発刊し,広島市内中学校,広島県内の全ての高等学校,全SSH校,海外連携校等へ配布する。

⑦本校ホームページにて,SSH研究開発の詳細,生徒作成による「SSH通信」等を掲載し,定期的に情報を更新する。

⑧指定期間中に,本校の課題研究の指導・評価方法をまとめた「広大メソッド」を発刊し,広島市内中学校,広島県内の全ての高等学校,全SSH校,大学等へ配布する。

【SSH通信】

生徒によるSSH活動の紹介です。


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