(5)「GS社会と統計」(第2学年GSコース,1単位)
開設の目的
実験やアンケート調査の結果等を統計的に分析し,科学的論拠に基づいて物事を正しく評価することのできる人材の育成には,基礎的な知識・技能の習得を通した統計的な見方・考え方の醸成が不可欠である。そこで,社会における統計の役割を正しく理解したうえで,回帰分析や推定等について学び,それを課題解決に向けて活用する力を育成するために,学校設定科目「GS社会と統計」を開設する。
目標
1.統計の基本的な概念を理解し,統計的な見方・考え方を働かせて問題解決を行うことを通して,データやデータの分析を批判的に見る力を身に付ける。
2.社会科学における具体的な実例を通して統計的にデータを処理する方法を学び,目的に適合する方法を課題研究に活用する。
内容・年間指導計画
社会において統計の果たす役割やアンケート調査等を行う際のデータの集め方や分析につながる統計的な見方・考え方について,具体的な事例を通して学習する。回帰分析の方法,確率分布の性質,推定の考え方を学び,それらを用いて統計的な手法に関する理解を深める。さらに,課題研究における実験や調査の場面を想定し,調査の実施や分析・考察を行うレポート課題を通して,データの収集・分析において,統計的手法に基づいた評価する力を高める視点や態度を養う。
【1学期(14時間)】:「統計」の見方・考え方,確率分布とその性質
【2学期(14時間)】:標本と標本分布,推定の考え方
【3学期(7時間)】:社会における統計の利用
指導方法
情報科・数学科教員の連携による講義・演習,また,必要に応じて理科教員・保健体育科教員,外部講師によるチーム・ティーチングを実施
学習指導要領に示す既存の教科・科目との関連
第2学年のGSコース生徒は,科目「社会と情報」を1単位減じており,その代替措置として「GS社会と統計」1単位を実施する。「社会と情報」の学習内容を保証するため,問題の発見と明確化,分析,解決策の検討,実践,結果の評価について統計的な手法を用いることで,科目「社会と情報」の「(4)望ましい情報社会の構築」を中心とした学習内容を位置づける。