第39回コンソーシアム人材セミナー「大正製薬株式会社」を開催しました(6/14)

 平成29年6月14(水) 、第39回コンソーシアム人材セミナー「大正製薬株式会社研究総務部人事労務グループ 参事 大澤 浩一氏による講演」を開催しました。(参加者63名)。

概要

 セミナーは、「製薬業界や職種の理解を深める」と題して行われました。

 はじめに、医薬品業界の歴史と現状について簡単なお話がありました。医薬品産業の歴史は古く、ネアンデルタール人が木の根から薬効を見つけ使用していた時代にまでさかのぼり、科学技術の進歩によって薬効成分だけを取り出し、薬の製造開始が可能になると、不治の病に苦しんでいた多くの人々の命を救うことが可能になったこと。20世紀中で人類を一番幸せにしたものは「医薬品」といわれるほど、社会貢献度の高い業界で、かつ景気の変動を受けにくく、安定している特性など業界の魅力についての内容でした。

 次に大正製薬を例に、業務内容や職種について写真を交えながら紹介いただきました。同社は総合医薬品メーカーとしてOTC医薬品[1]や医療用医薬品を扱っており、研究・開発・製造・販売まで一貫して行っているとのことであり、さらに、会社の事業を支える研究職・開発職・生産技職・営業職の仕事内容などについても紹介いただきました。

 最後に、社会人になってからキャリアアップしていくために必要なスキルとして、自分で考えて実行する力(主体性)の重要性について説明があり、与えられた仕事をただ行うのではなく、自分が中心となり周りを巻き込んで行動していく姿勢が重要であるとのメッセージをいただきました。

 


[1]OTC医薬品:オーバーザカウンターの略で薬局・薬店・ドラッグストアから医師の処方箋無しで購入できる一般用医薬品のことを意味する。

参加した学生から参加者の感想(一部)

  • 製薬業界について、どのような職種や研究室があって、そこで何について研究しているか等、詳しく知ることができた。また、どのような人材を求めているかについても知ることができ、自分が今何をすべきか見えてきて、大変有益なセミナーであった。グループディスカッションでは、様々な意見を聴くことができ、刺激になった。これからインターンシップや採用面接等で、このようなグループディスカッションをする機会も多いと思うが、事前にこのような体験を積むことができ良かった。(先端物質科学研究科 女性)
  • OTC医薬品と医療用医薬品夫々がどのように企画され製造されているか、大まかに理解することができた。また企業が如何に努力していることも知ることができ、今の自分が足りていないものを痛感することができ、今後の生活に活かしていこうと思った。すなわち、物事をしっかり考え、問題を提議し、仲間とコミュニケーションをしっかり取ることで、理解を深める、といった一連の思考方法を何度も行うことで自分自身を高めていけるのではないかと思う。  (生物圏科学研究科 男性)
  • OTC医薬品など初めて聴く言葉もあり、インターンシップやその後の就職活動に向けて、もっと学ばなければいけないと感じた。また詳細に一つの薬ができるまでの過程を教えて頂き、現在自分が行っている研究が少しでも活かせそうな部門を考える助けになった。まだまだ伸び代のある製薬業界についての知識が増えて良かった。  (生物科学研究科 女性)
  • 研究室が数理統計グループで、製薬企業の統計解析部門への就職を希望しているのでセミナーに参加させていただいた。製薬企業の薬の開発から承認までの流れを詳しく説明して頂けたので非常に役立った。セミナー後半のディスカッションでは、他の学部や研究室の学生と話せて、今の自分には無い視点からのアプローチが聴けて新鮮だった。今後の研究の幅が広がるかもしれない、とても貴重な時間を過ごすことができた。  (理学研究科 男性)
セミナーの1コマ

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