【2018/05/08開催報告】第54回コンソーシアム人材セミナー「経済産業省スマートホーム 実証における当社の取り組み(大和ハウス工業株式会社)」を開催しました。

 平成30年5月8日(火) 、第54回コンソーシアム人材セミナー「経済産業省スマートホーム 実証における当社の取り組み/ 大和ハウス工業株式会社 総合技術研究所 主任研究員 吉田博之 氏による講演」を開催しました。(参加者33名)。

概要

 セミナーは「経済産業省スマートホーム実証における当社の取り組み」と題して行われました。
 始めに,講師である吉田 博之 氏より大和ハウス工業の企業理念や,これまでの歩みについてお話頂きました。そして,吉田氏がこれまで20年以上にかけて取り組まれてきたスマートハウス研究をテーマに,“スマートハウス分野では,技術革新を基にして10年毎にブームが起こる”という実例から,短期間で諦めず,長期的なビジョンをもって仕事や研究に取り組む重要性をお話しいただきました。また,大和ハウス工業は平成29年度の経済産業省スマートホーム実証に参加し,情報基盤構築を行うとともに,複数の企業とIoT機器やウェブサービス研究において,共同開発を行っていることを紹介していただきました。共同開発の実施例を具体的にお示しいただき,新たな発想に挑戦する楽しさと共に,技術の追求だけでなく,その付加価値を示し,説明していく必要性など,研究を人の役に立つ商品・サービスに転換していく視点を教えて頂きました。
 最後に,“ライフログデータを活用したサービスアイデア”についてブレインストーミングを行い,活発な議論が行われました。

参加した学生から参加者の感想(一部)

(1) 講師が所属する企業・組織の経営理念や活動内容などについて、「共感」した点

 まず,人・街・暮らしの価値を共に作り上げていくという共創共生の理念のもと,サステナビリティに経営していくということに共感しました。人はみな違い,多様な価値観を持っています。そのため,住宅事業を通じて一人一人の価値観を大切し,共に寄り添いながら新たな暮らしを創造していくことを‘アスフカケツノ’という理念から感じられ,決して企業の努力のみで作り出されるものではなく,一緒に多様なライフスタイルを作りあげていくということを意識した経営理念だと思いました。また,企業側での積極的なステークホルダーとの意見交換によるCSRの目標と課題の設定,人々の暮らす家や街の環境整備に伴うスマートハウス実証などの社会貢献を重視されている点も共感しました。なかでも,独自的なエコ技術を応用した環境負荷に配慮したエネルギー・ゼロの住宅・建築・街づくりは課題として考えられるエネルギー消費の問題や新規エネルギーへの開拓の創造が伺え,今後を見据えた事業展開に魅力を感じました。(生物圏科学研究科・男性)

(2) 講演やディスカッション内容に関する感想・印象に残ったこと

 今回の講演では吉田さんが昔から力を入れているスマートホームについていろいろな話を聞かせてもらいましたが,その中でも特に印象に残ったのは,お客さんは単に技術が高い商品やアイデアよりも使い道や凄さの分かりやすい商品やアイデアの方が魅力を感じると言う話でした。自分は工学研究科に所属しており,将来は新しい技術や商品を開発するような仕事をしたいと考えていますが,専門的な知識のある人からすると当たり前のことが一般の人からしたら新しいことであったり,逆に専門的な人からすると新しく,すごいと感じることでも一般の人からすると凄さが分からなかったり,魅力が感じられなかったりすることがあるのだろうと思いました。将来商品や技術を開発する仕事につけたときには,単純な高性能や高機能の商品を目指すだけでなく,お客さんの目線に立ち,どういった機能が必要かを考えることや,開発した技術をどういった商品に用いればうまく技術を活用できるのかを考えることが大事なのだと思いました。今回の講演でも最後に自分たちでスマートホームにあると便利な機能について考え,みんなと意見を共有しました。実際に自分で考えると新しいアイデアを考えるのは非常に難しいことが分かり,みんなのアイデアも良いなと思うものもありましたが,既にありそうな機能や,聞いたことのあるような機能が多く,世の中に受け入れられるような新しいアイデアを考えるには多くの時間と労力が必要なのだろうと思いました。また,吉田さんは何十年もスマートホームについての仕事をしており,世間にスマートホームと言う言葉が浸透するかなり前からスマートホームについて考えていたと聞きました。吉田さんが昔に考えたアイデアや商品はどれも面白く,今は当たり前でもその時代からするとかなり近未来的な家になりそうだと感じました。自分も将来仕事をするときには,将来流行りそうなアイデアを先行して考えていけるようになりたいと思いました。(工学研究科・男性)

セミナーの1コマ


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