【2020/6/17開催報告】第93回コンソーシアム人材セミナー「科学技術行政におけるキャリア形成(文部科学省)」を開催しました

令和2(2020)年6月17日、第93回コンソーシアム人材セミナー「科学技術行政におけるキャリア形成」をオンラインにより開催しました。
【講 師】文部科学省 鈴野 光史 氏
【参加者】62人

概要

講師の鈴野氏は、筑波大学大学院にて博士(工学)を取得後、文部科学省に入省されました。科学技術・学術政策局国際交流官付に配属され、産学連携、宇宙開発、原子力安全等の業務に従事された後、現在は、同局政策課にて総括係長を併任する専門官として科学技術・学術政策の総合調整業務に従事されています。

セミナー冒頭では、学生時代の経験や、国と文部科学省の役割について触れ、将来のキャリアパスとしてアカデミアや民間企業の研究者・技術者等で悩んでいたが、博士課程後期学生時に経験した留学が転機となり、文部科学省が選択肢の一つとなったこと、知識集約型社会で活躍する人材をどのように育成していくのか、知識の基盤となる科学技術を振興・発展させるかという重要な役割を担っており、博士課程で培った課題解決能力や経験が活かされるべきだとお話しいただきました。

セミナー後半では、経験された思い出深い業務等を紹介いただきました。JAXAを所管する文部科学省の役割の大きさ、入省直後より国際科学技術交流に関する業務に携わることが可能なことなど、業務の面白さをお伝えいただきました。
また、文部科学省の仕事である企画政策・立案・実行は、段階を踏んで進めていく形が研究の進め方と同じで、博士課程後期での経験があったからこそ今やっていけているという想いがあり、博士人材の活躍の場があることを示していただきました。

そして、最後のディスカッションは、「我が国では、博士課程への入学者は減少傾向。優れた博士課程学生確保の課題及び今後の方策は・・・???」というテーマについて、聴講者間で意見交換を行いました。

参加者の感想 (一部抜粋)

  • 科学行政に博士課程卒業の方がいるというのは意外でした。博士をとったら国家公務員というより、研究者として大学で働いたりするイメージがありましたが、さまざまな道があることがわかりました。(先進理工系科学研究科 女性)
  • 文部科学省と聞き、古き良き日本のお堅いイメージを想像していたので、ギャップに驚いた。「宇宙など科学領域への投資は人類の探求心のため」という部分が特に印象に残った。(先端物質科学研究科 男性)
  • 専門的知識に基づいて、関係機関との連携をとる等の博士課程出身の職員ならではの役割があることが印象に残った。(人間社会科学研究科 男性)
  • 基礎研究である私の研究はどのように官民協力型へ昇華させることができるのだろうか、ということを考える機会になりました。(先進理工系科学研究科 女性)

【お問い合わせ先】
広島大学グローバルキャリアデザインセンター(担当 宮地、田中、福見)
E-mail:wakateyousei(AT)office.hiroshima-u.ac.jp
*(AT)は半角の@に変換してください。
TEL:082-424-4564


up