【2020/7/1開催報告】第95回コンソーシアム人材セミナー「博士号とりんさい:今求められる技術者の柔軟性と技術の“根っこ”としての博士号(コニカミノルタ株式会社)」を開催しました

令和2(2020)年7月1日、第95回コンソーシアム人材セミナー「博士号とりんさい:今求められる技術者の柔軟性と技術の“根っこ”としての博士号」をオンラインにより開催しました。
【講 師】コニカミノルタ株式会社 布施 優 氏
【参加者】48人

概要

講師の布施氏は、京都大学大学院 工学研究科修士課程修了後、松下電器産業株式会社に入社、アクセス系光伝送の開発業務等に約20年従事され、在職中に博士(工学)を取得されました。その後、コニカミノルタ株式会社へ転職し、現在は、開発統括本部 要素技術開発センターにて活躍されています。

セミナーでは、自己紹介や会社紹介をしていただいた後に、自身の研究ヒストリーを辿りながら、その中での成功談と失敗談をお話しいただきました。
成功談としては、自ら主体的に動いたことにより、責任感とプライドが生まれたことや社内外に競争相手がいたことにより、自己成長の牽引力となったこと、技術者として大きな自信(根っこの形成)を得たことなどが挙げられました。失敗談としては、その成功体験により、城(自らの技術領域)に籠ってしまったことによる柔軟な発想・活動の阻害、新たな分野に対する学びの拒絶、現実認識の遅れが発生し、技術者として貴重な成長機会を逸失したことを紹介いただきました。

そして、講演の締めくくりに、「研究者として成長し続けるためには、深さの追求や我の形成だけではなく、幅を育み、自己を俯瞰する知識が必要」というメッセージをいただきました。

参加者の感想 (一部抜粋)

  • 講師の方は自分の「城」を作ってしまったと自虐的に反省をしていましたが、むしろ城を構築することのできる人こそが「博士」であり、そこからどのように外を見渡せられるかが問われていると言うことに気づかされた。(人間社会科学研究科 男性)
  • 「博士号をストレートで出るのと、一度社会に出てから博士号をとるとどちらの方が良いのか?」という質問が大変参考になりました。(統合生命科学研究科 男性)
  • 講師の方の実体験に基づく話が多く、今後の進路を考えるうえで非常に役に立った。技術者としてどうあるべきなのか、博士号がもつ社会の中での意義についても考えさせられる講義だった。(学部生 女性)

【お問い合わせ先】
広島大学グローバルキャリアデザインセンター(担当 宮地、田中、福見)
E-mail:wakateyousei(AT)office.hiroshima-u.ac.jp
*(AT)は半角の@に変換してください。
TEL:082-424-4564


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