【2022/6/29 開催報告】第136回コンソーシアム人材セミナー「研究所職員のキャリアマネジメント実例(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)」を開催しました

2022年6月29日、第136回コンソーシアム人材セミナー「研究所職員のキャリアマネジメント実例(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)」を開催しました。

【講 師】国立研究開発法人 産業技術総合研究所 斉田 愛子 氏
【参加者】26人

概要

講師の斉田氏は、材料工学博士を取得後、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)に入所され、現在、ゼロエミッション国際共同研究センターの水素製造・貯蓄基盤の研究チームで、主任研究員としてご活躍されています。

セミナーでは、最初に、産総研は日本に3組織しかない特定国立研究開発法人の1つであり、全国に11のセンターがあり、エネルギー・環境、生命工学、材料・化学などの分野の研究員が約2300人在籍していると紹介されました。

続いて、斉田氏ご自身の経験を実例に、有効だったキャリアマネジメントの手法について4つ紹介されました。

1つ目は、「自分の志向を把握する」ことです。自己分析や性格診断ツールを活用することで、斉田氏ご自身の診断結果を事例に、他者よりも優れているスキル・能力が確認でき、自分の能力を発揮できる分野・仕事を見出せるメリットを話されました。

2つ目は、「OODAループ」を形成することです。具体的には、「相手をよく観察する(Observe)」→「観察結果に基づき、状況を判断し、方向づけを行う(Orient)」→「今後の具体的な方針や行動プランを策定する(Decide)」→「実際に行動をとる(Act)」・・・という流れをループ(ふり返る)することで、行き先が見えない不透明なものに対して繰り返し検証し、結果を得ようとする手法です。進路を検討する際の有効なツールとなるメリットを話されました。

3つ目は、「キャリア・アンカー」を見出すことです。「キャリア・アンカー」とは、自らのキャリアを選択する際の、最も大切にする価値観や欲求を指します。例えば、「専門家としての能力を発揮したいタイプ:15%」、「社会貢献に喝を感じるタイプ:14.4%」、「家族や会社のニーズとの調和を大切にするタイプ:12.5%」…というように、8分類のキャリア・アンカーから自身の傾向をスコア分析できます。診断を通して自らの価値観や欲求を可視化することができるメリットを話されました。

4つ目は、「PDCAサイクル」を形成することです。具体的には、「計画(Plan)」→「実行(Do)」→「評価(Check)」→「改善(Act)」という4段階を繰り返し、業務を継続的に改善する方法です。参加者の多くも、PDCAサイクルについては既に聞いたことがある様子が見られました。

(広島大学大学院人間社会科学研究科博士課程後期2年 玉井 慎也 作成)

【お問い合わせ先】
広島大学グローバルキャリアデザインセンター(担当 宮地,田中,福見)
E-mail:wakateyousei(AT)office.hiroshima-u.ac.jp
*(AT)は半角の@に変換してください。
TEL:082-424-4564


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